見延和靖も納得の着心地。デサントが日本製フェンシングウエアを開発中

  • 五十嵐和博●写真

デサントのウエアに身を包んだ見延和靖デサントのウエアに身を包んだ見延和靖 今季、フェンシング、エペで世界ランキング1位に輝いている見延和靖。高校時代からフェンシングを始め、就職後には五輪出場を目指し単身イタリアへ渡り、フェンシングと向き合ってきた。念願の五輪では、リオで6位入賞を果たし、32歳になった現在、ベテランとして日本チームをけん引する存在となっている。

 そんな見延選手に、これまでは海外製が当たり前だったフェンシングウエアを、日本メーカーのデサントが初めて製作するという試みについて聞いてみた。

――ウエア開発の話を聞いたときは最初にどう思いましたか?

いよいよ来たかと思いましたね。今も国内メーカーから出ているものもありますが、国際規格の認証を受けているウエアはないんですよね。そこに何度もチャレンジしても、大きな壁というか......。でも、デサントさんだったらやってくれんじゃないかという大きな期待もありますし、やるからにはとことんいいものを作ってほしいと思いました。

――着てみた印象はどうですか?

生地については、ほかのメーカーの丈夫なものと同じくらいの強度と厚さかなと思います。ただ、ほかのものよりも通気性がよくて、そして軽量化されているのかなという印象です。

――今まで着ていた海外製との一番の違いは?

海外製は、1枚の布をただ閉じただけだったりするので、フェンシングの動きをしたときにゴワゴワしたり、フィットしないのが当たり前でした。それに比べると、このウエアは裁断が多く、カットが入っているので、ストレスなくフェンシングの動きができるところだと思います。

――見延選手もアイデアを出されたとお聞きしました。

はい。腕の出しやすさなど、私の意見も聞いていただいて随所に反映されています。肩回りはまだ改良の余地がありますが、それでも、腕を前に伸ばした時に袖が短くなってしまったり、生地が突っ張ったりすることがないので、スムーズに引っかかりなく腕を伸ばせます。

――デサントは「最適な競技ウエアがあれば、日本人はもっと強くなれる」という思いから開発を始めたそうですが、これを着て戦えば勝てそうですか?

そうですね。体型に合ったウエアを着て戦うことができれば、ブカブカして余った生地のところに剣が当たる心配もないですし、動きやすいのでストレスなく戦うことができると思います。

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