【車椅子バスケ】11大会連続出場なるか?リオパラ予選開幕! (3ページ目)
そして、やはり大黒柱の藤本の出来もカギになる。
「僕にはシュート力で代表に呼ばれている責任がある。軸となるオフェンスで安定したパフォーマンスを見せ、チームに必ず貢献したい。シュート確率70パーセントを目標に意識高く取り組んでいきたい」と語った藤本。2014年9月から、香西とともに海外にも挑戦し、当たり負けしない身体づくりにも取り組んできた。
「ロンドン以降、自分が中核になり、自分の出来次第で勝敗が決まるようなポジションになった。ロンドンは9位に終わり、このままリオに行ったら同じことを繰り返すのではないかと危機感を抱き、海外にも行った。自分がうまくなって勝てるというのが日本の勝因になるなら、自分ががんばるしかない」と話し、すべてはリオを見据えての決断だったと振り返る。
さらに、及川ヘッドコーチが「大会中に成長する若手を入れることで、周りも刺激され、チームの成長につながる」という狙いで選出した最年少の鳥海連志(ちょうかい れんし)も「物怖じせず自分がチームを引っぱっていくような気持ちで臨みたい」と頼もしい。
4年前のロンドンパラ予選で日本は、2枠だった出場権を韓国と準決勝で争った。試合終了まで残り30秒で1点差に迫られながらも、日本が勝利。ロンドン切符を掴んだものの、まさに薄氷の勝利だった。あの緊張感あふれる試合は、会場にいた筆者も忘れられない。
昨年7月の世界選手権の順位は、6位韓国、8位がイラン、9位が日本だった。現在のアジアの勢力図は4年前以上に拮抗している。今大会は、残り1秒まで勝敗のわからない緊迫した試合が続くはずだ。
女子もリオ切符は日本、オーストラリア、中国の3ヵ国中1枚のみ。車椅子バスケットボール日本代表には井上雄彦の人気コミック『リアル』よりもリアルで熾烈な戦いが、千葉ポートアリーナで待っている。
連載【盛りあげよう!東京パラリンピック2020】
2020年東京パラリンピックを盛り上げ、楽しむために、これから何を準備すべきか、多くの人の言葉から探っていく。
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