藤澤五月が悔しがった第5エンド 日本代表ロコ・ソラーレはPCCC連覇ならずも全員前向き (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text by Takeda Soichiro

PCCCで準優勝という結果を残した日本代表のロコ・ソラーレ。photo by Takeda SoichiroPCCCで準優勝という結果を残した日本代表のロコ・ソラーレ。photo by Takeda Soichiroこの記事に関連する写真を見る とはいえ、日本にも多くの実りをもたらした7日間、9試合だった。日本代表のロコ・ソラーレは、昨季を今年5月上旬まで戦っていたこともあり、オフを挟んでの今季、アイスに乗ったのは8月以降。始動から2カ月ほどで、国際大会ファイナルのアイスに立ったこともあって、吉田知は「11月の仕上がりとして、よくここ(決勝)までたどり着いたという気持ちもある」と総括した。

「しびれる勝ちもあったし、悔しい負けもあった。いろいろな精神状態の時に、いかにチームで次の一投を決めていくか。シーズン中盤に、こういう状況を経験できたことが大きい。日本選手権、世界選手権に向けて、レベルアップできたと思っています」

 セカンドの鈴木夕湖も「いいところも課題も出た」と語り、スイーパーとしての役割を再確認した。

「何本目のパス(ストーンの軌跡)なのか、きちんと確認するなど、第二スイーパーが冷静にジャッジすることがより大事になってくる。そのあたりをもう一度、しっかり意識したい」

 日本代表のロコ・ソラーレは決勝を終えた翌日、今季2大会目のグランドスラム『KIOTI National』に臨むため、すぐさまケロウナからトロント経由でノバスコシア州ピクトゥに移動した。そこではまた、韓国代表のチーム・ギムとの対戦が控えている。

「PCCCで負けたことに意味があると思う」と吉田知。彼女たちにとって、敗戦は何よりの"薬"であって、チーム強化は目標の舞台での勝利から、常に逆算して行なわれてきた。

 今季も、はやシーズン中盤を迎える。ロコ・ソラーレが真骨頂を示すのはここからだ。

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