ロコ・ソラーレ藤澤五月、PCCC連覇なるか 21年ぶりに訪れた地で思い起こす「当時の夢」と少女時代のかわいいエピソード (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text by Takeda Soichiro

 余談ついでに言えば、前述の世界ジュニア選手権に出場していた当時の日本ジュニア代表には、今回のPCCCの男子代表選手でもある山口剛史(SC軽井沢クラブ)が男子の代表チームに在籍。そして、女子の代表チームのスキップを務めていたのは、ロコ・ソラーレの創始者である本橋麻里だった。

 そんな奇縁も含めて、今季の開幕時には「(PCCCで)ケロウナに行けるのはかなり楽しみです」とコメントした藤澤。今回、実際にアイスに立った第一印象は「スイープの効く、いいアイスだなと思いました」とのことだ。

 一方、21年ぶりの感慨のようなものについては、会場とホテルの往復ばかりでダウンタウンなどをゆっくり見る時間がなく、「あんまりないけれど、『(あれから)21年も経ったのかぁ』という不思議な感じ」と、率直な感想を語ってくれた。

 もし21年前の自分に何か言葉をかけるとしたら? と質問してみると、藤澤は「う~ん......、難しいことを聞きますね」と少し考えたのち、「少し形は違っているけれど、海外にたくさん行ける仕事はしているよ、ですかね」と少し照れたようにはにかんだ。

 21年前のカナダに始まり、彼女はカーリングとともにスウェーデン、ニュージーランド、中国、ノルウェー、スイス、デンマーク、ラトビア、アメリカ、スコットランド、カザフスタン、韓国、オーストラリア、オランダ......など、多くの土地を巡ってきた。

 そして、次なる目的地は2026年のイタリアだ。今大会前には「まだ自分の伸びしろを信じている」と言いきった、彼女の旅はまだまだ続く。

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