【フィギュア】ルール変更が選手たちに及ぼす影響は? (3ページ目)
そのほかには、(4)名前をコールされてから演技をスタートしなければいけない時間がこれまでの1分以内から30秒以内に短縮された。30秒以上1分以内になった場合は1点減点され、1分以上はこれまで通り棄権と見なされる。この競技開始時間短縮は、「テレビ中継のため」「円滑な競技進行のため」というのが大きな理由のようだ。
これまで呼ばれてすぐに演技を始めた選手にとっては問題がないが、町田のように1分ぎりぎりまでかけて集中していた選手にとっては、ルーティンを変えなければならず、気持ちの切り替えをスムーズにしなければいけないという意味で影響を受けるかもしれない。
また、(5)フリープログラムでは「ステップシークエンス」(※1)と「コレオシークエンス」(※2)は必ず「ステップ」のほうが先でなければいけなかったが、今シーズンからは「コレオ」が先でも構わなくなった。これによって自由度が増し、プログラムに変化が付けられるようになる。
※1 ステップやターンの組み合わせを続けて行なう一連の動き
※2 ステップ、ターン、スパイラルなどあらゆる種類の動きを取り入れた自由な演技のパート
そして最後は、(6)スピンのレベルの取り方に変更が施された。吉岡氏によれば「より正確にスピンをさせ、スピンがしっかりできない選手にペナルティを与えるような内容」になったという。
吉岡氏は今回のルール変更について、「失敗したときやきちんとした技術ができていないときにペナルティが課されるようになった。中堅どころの選手で技術的に不安定な選手には少し厳しいルールになったかもしれない。ただし現在のトップスケーターたちには、それほど大きな影響はないのではないか」と語る。基本となる技術がより重視される4年間になりそうだ。
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