井上尚弥の2階級・4団体統一戦を米識者3人が展望 タパレスの大番狂わせのチャンスは? 勝利後の次戦で対戦してほしい相手は? (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke

ナム:WBCから対戦指令が出たルイス・ネリ(メキシコ)との指名戦が現実的なのか、自分にはわからない。日本での注目度は高いかもしれないが、実現するまでには障害が大きいのではないか。戦えば井上が圧勝するはずで、興味深い試合にもならないだろう。それに比べてフェザー級でのラミレス戦ははるかに新鮮味があり、2024年中に行なわれてほしい一戦だ。

ジッテル:4団体統一を果たせばこの階級での仕事は終わりだが、ネリ戦はスーパーバンタム級での"フェアウェル・ファイト(別れの試合)"の選択肢としては悪くないと思う。ネリも複数階級の王者であり、自信に満ちたトラッシュトーカー。パンチ力があり、日本との因縁もある。身体能力に秀でたメキシカンが"モンスター"にどう挑むかは楽しみだ。

 もっとも、ネリ戦でも井上が間違いなく勝つだろう。その後、井上はフェザー級に上がり、ラミレス、IBF王者のルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)を問題なく打ち破ると見ている。井上の勝敗に興味が湧くとすれば、スーパーフェザー級まで上げてエマニュエル・ナバレッテ(メキシコ)のような選手と対戦した場合だと考えている。

プロフィール

  • 杉浦大介

    杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)

    すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう

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