「雪の早明戦」など数々の名勝負を生んだラグビー早明戦 かつて国立に6万人を集めた伝統の一戦にルーキーは「鳥肌が立った」 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

【トライを奪った早明ふたりのルーキーの感想】

 一方、昨年に続いて早稲田大に勝利した明治大の神鳥監督は、「これぞ早明戦というようなゲームになりました。簡単にあきらめない早稲田さんのすばらしいアタックと粘り強さで、後半はまた違う景色となった。必ず苦しい時間帯もあると伝えながら準備してきましたので、最後はしっかりトライを取り返して勝ちきれたのは選手たちの成長につながった」と目を細めた。

 最後に、これからの早明戦の歴史を紡いでいく、ふたりのルーキーにも話を聞いた。

 明治大WTB海老澤琥珀は「(早明戦は)小さい頃からテレビで見ていたので、その舞台に立って、すごく楽しい気持ちが大きかった。観客の数もそうだし、大きなスタジアムに圧倒されて、鳥肌が立ちました」と初々しかった。

 早稲田大WTB矢崎は「明治さんの大きな声援に圧倒されました。幼少期から見てきた早明戦に出られたのはうれしかったし、ありがたいことです」と、敗戦に悔しい表情を見せつつ興奮した様子だった。

 来年は記念すべき100回目の早明戦。明治大がまたも勝利を重ねるのか、それとも早稲田大がリベンジを果たすのか──。

プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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