【ラグビー】雪辱に燃える早大と明大、V6狙う帝京大に勝てるのか? (3ページ目)

  • 松瀬 学●取材・文 text by Matsuse Manabu
  • 志賀由佳●写真 photo by Shiga Yuka

 昨季は関東大学対抗戦で5位に沈んだ明大だが、いつもFW前5人の潜在能力は高い。FW、BKのバランスも悪くない。素材はいいのだ。とくに夏合宿でケガから復帰した180センチ、88キロ1年生CTB、梶村祐介(報徳学園高)は光っている。ただ『打倒!帝京』は看板の「強力FW」の復活にかかっている。とくにスクラムの強化である。

 上の2つが当たる伝統の早明戦(12月7日)の会場問題は一転二点した。国立競技場が建て替えのため使えないので、東京ドームで開催しようとしたが、ゴールのポール設置などの条件が整わず、結局、秩父宮ラグビー場での開催となった。事情はあろうが、発表が開幕直前とは。両校ラグビー部関係者やファンのことを考えると、決定が遅すぎないか。

 筑波大は主将のSO松下真七郎、日本代表WTB福岡堅樹らがならぶバックスは迫力十分。ただSO山沢拓也のケガが痛い。慶大は持ち前の「結束力」で波乱をもくろむ。

 リーグ戦グループでは、昨季3位の大東大が夏合宿の練習試合で好調だった。かつて日本代表で活躍したシナリ・ラトゥ前監督の長男、CTBウィリアム・クルーガー・ラトゥは父親譲りの突破力を見せる。WTBホセア・サウマキと並ぶバックスは他校にとっては脅威となろう。

 このほかリーグ戦では2年目の谷崎重幸監督率いる法大ほか、留学生パワー健在の流通経済大もリーグ優勝をめざす。東海大はチーム作りでもたついているようだ。

 なお対抗戦とリーグ戦の各上位5チームが年末からの全国大学選手権に進み、大学日本一を争うことになる。磐石の帝京を阻む大学は出てくるのか、そして、2019年W杯で日本代表を担(にな)う逸材が登場するのか、注目していきたい。

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