【ラグビー】NZに完敗も、ジャパンが継続すべき「日本流」とは? (3ページ目)

  • 松瀬学●取材・文 text by Matsuse Manabu

 軽い脳梗塞で倒れ、病院でテレビ観戦したジョーンズHCも、さぞ悔しさを募らせたに違いない。ジャパンの成長はとくにスクラムに見られたが、課題はフィジカル、重圧下の精度、シェイプの完成度だろう。大野が言うトライを取る「嗅覚」に関しては、高いレベルの試合の中で磨いていくしかあるまい。すなわち「経験値」である。

 ジャパンの目標は、2015年ワールドカップ(W杯)で「トップ10」。日本開催の19年W杯では「ベスト8」。主将のWTB広瀬俊朗が言う。

「自分たちがやっているラグビーの方向性は間違いない。自分たちを信じ、ハードワークをやっていく。地道に一歩ずつ、力を積み上げていくしかありません」

 3日、ワイズマンテルHC代行率いるジャパンは欧州遠征に出発した。敵地で、強豪のスコットランド代表などと4戦を戦う。W杯並みの過酷な日程が続く。ジャパンにとって、試練の時である。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る