プロ野球選手からアメフト選手へ転身。元ベイスターズ石川雄洋「憧れのイメージがずっとあった」 (4ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by 日刊スポーツ/アフロ

「野球と違ってコンタクトスポーツなので、体が当たることに最初は怖さも少しありましたけど、ゲームでは怖さをそれほど感じませんでした。練習の翌日、朝起きた時に、あれ体が痛いなっていうのもありますけど、それも徐々に慣れてくるのかなと思います」

 まだ、アメフトを始めて数か月だ。ボールキャッチやフィジカルコンタクトに慣れ、戦術も頭に入れていかなければならない。「課題ばかりでやることが多い」と苦笑するが、どこか楽しそうだ。

「早くみんなに追いつきたいですね。チームの目標が日本一なので、そのためにちょっとでも力になれればと思っています」

 アメフトは野球のように毎日試合があるわけではなく、基本的に2週間に一度、土日の開催だ。練習も土日が主で月曜日から金曜日、多くのチームメイトは仕事をしており、石川はその時間をウエイトトレーニングなど体作りにあてている。夜は、解説者として、横浜スタジアムに行くことが多い。野球界に戻ることについては、どう考えているのだろうか。

「いつかコーチとかそういう話がくればうれしいですけど、それは僕が決めることじゃないですからね。今は、アメフトを始めたばかりですし、この世界で努力していきたい。とにかく、アメフトでうまくなりたいですね」

 ベイスターズ時代、俊足とアジリティを活かした攻守でファンを魅了した。アメフトの舞台でもルーキーながらスーパーキャッチやタッチダウンなどでライズのファン、そしてベイスターズファンの度肝を抜く活躍を見せてくれるだろう。その姿は、アスリートが新たな道を開く勇気にもなるはずだ。

FMヨコハマ『日立システムズエンジニアリングサービス LANDMARK SPORTS HEROES

毎週日曜日 15:30〜16:00

スポーツジャーナリスト・佐藤俊とモリタニブンペイが、毎回、旬なアスリートにインタビューするスポーツドキュメンタリー。
強みは機動力と取材力。長年、野球、サッカー、バスケットボール、陸上、水泳、卓球など幅広く取材を続けてきた二人のノウハウと人脈を生かし、スポーツの本質に迫ります。
ケガや挫折、さまざまな苦難をものともせず挑戦を続け、夢を追い続けるスポーツヒーローの姿を通じて、リスナーの皆さんに元気と勇気をお届けします。

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