コービーが偉大だった数々の理由。唯一ジョーダンの後継者と言える存在だった
コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)というNBAの歴史に色濃くその名を刻む稀代の選手が、ヘリコプターの墜落事故でこの世を去って1年が経った。
バスケットボール選手として、多くの人に夢を与える活躍をしたコービー・ブライアント 2020年1月26日。その日、ゴールデンステート・ウォリアーズは練習の前のウォームアップをしているところだった。ほどなくして、ヘッドコーチのスティーブ・カーの耳元に、アシスタントコーチのジャロン・コリンズがささやく。それはコービーの事故についてだった。
その様子にコート内にいた同軍のスター選手、ステフィン・カリーが気づく。声は聞こえていなかったが、ただならぬことが起きたことは、カーらの表情を見て感じ取っていた。何が起きたかを知ると、あまりに衝撃的な出来事にカリーを含めたチーム全体が凍りついた。
事故からまもなく1年が迫るなか、マーキュリーニュース紙のディーター・クーテンバック記者の記事がウォリアーズの「あの日」を回顧した。
「あの日のことを一生忘れることはない。現実のこととは思えなかった。今でも辛いし、あの時から1年が経ったという感覚もない」(カリー)
カリー同様、我々もコービーが空の上の人となってしまったことを、未だに信じられていないところがある。と、同時にそれが事実だということも知っている。13歳の娘、ジアナさんやヘリに乗っていた他の7人とともに命を失ったコービー。41歳という若さがもうこの世にいない彼を、ことさら伝説的なものにする。
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