ソールオリエンスの二冠達成の可能性は? 日本ダービーの行方が見える「3歳牡馬ランキング」 (2ページ目)

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この記事に関連する写真を見る 1位は、皐月賞で超絶なパフォーマンスを披露したソールオリエンス。24ポイントを獲得して、前回の2位からついに首位に立った。このまま、史上最少キャリアでの二冠達成となるのか、大いに注目される。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「皐月賞で示した豪脚は強烈なインパクトを残しましたが、あれは馬場と展開によるものが大きいと見ます。芝の塊が飛ぶタフな渋化馬場で、2分00秒6の決着。前半1000mが58秒5という速い流れのなか、前目で運んで内側を通った馬たちは壊滅状態となり、中団から外を回る馬が上位を独占しました。

 当馬は4角手前から踏みながらも、相変わらず逆手前でエンジンのかかりが遅かったのですが、最後にしっかり追い出せたことがゴール前の爆発力につながりました。

 つなぎは短めで、ストライドを大きく伸ばすタイプではありませんが、クッションがあることで、ある程度長くいい脚を使えます。これは、良質なキタサンブラック産駒の特徴。加えて、この馬は回転の速さもあるため、同じキタサンブラック産駒のイクイノックスやスキルヴィングより、爆発力があります。

 その分、距離適性は少し短いかもしれません。それでも折り合いひとつで、同世代の芝2400m戦は問題ないと思います。まだ若さはあるものの、レースを使うごとの伸びしろは大きく、内と前が強すぎるトラックバイアスがなければ、二冠達成の可能性は十分にあります」

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「混戦だった3歳牡馬戦線を、皐月賞の走りで"一強"評価に変えました。展開がハマったのもありますが、差しきった脚がケタ外れなのも間違いありません。しかし、舞台も替わるダービーでは、高速決着に対応できるかどうか。そこが、ポイントになりそうです」

伊吹雅也氏(競馬評論家)
「5月14日終了時点の本賞金は2億4700万円。一走あたりの賞金は8233万円で、いずれの数字もJRAに所属する現3歳世代の馬としては単独トップ。無敗の皐月賞馬ですから、相応に高く評価せざるを得ません。

 ただ、皐月賞の4コーナー通過順が17番手だった点は若干気がかり。近年の日本ダービーは、どちらかと言うと先行力のある馬が優勢で、前走の4コーナー通過順が6番手以下だった馬は2019年以降、2勝、2着0回、3着2回、着外35回(3着内率10.3%)とやや安定感を欠いています。

 その一方で、前走の4コーナー通過順が6番手以下、かつ前走のレースが皐月賞で、上がりタイムの順位が2位以内だった馬は2019年以降、2勝、2着0回、3着1回、着外3回(3着内率50.0%)というデータもあります。

 さすがに皐月賞で出走メンバー最速の上がりをマークした同馬なら、評価を下げる必要はありません。ある程度は信頼してよさそうです」

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