2022年Jリーグのもったいない選手たち。日本代表DFから若手GKまでピッチでもっと見たかった (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

30代の選手たちに目が止まる

 また、3位以下のクラブを見てみると、実績がありながら思うような出場機会を得られていない30代の選手たちに目が止まる。

 主な名前を挙げれば、サンフレッチェ広島のMF青山敏弘(14試合373分出場)、サガン鳥栖のMF藤田直之(25試合938分出場)、ヴィッセル神戸のDF槙野智章(15試合701分出場)とMF扇原貴宏(12試合585分出場)、湘南ベルマーレのMF山田直輝(20試合851分出場)といった具合だ。

 チームとは常に新陳代謝が繰り返されるものだけに、年齢を重ねた選手が出番を減らすのは仕方がないこととはいえ、彼らはいずれも日本代表経験を持つ実力者ばかり。もったいなさと同時に、やはり寂しさを覚えてしまう。

 その一方で、まだまだ成長が期待される若手ながら、相応の実戦経験を得られずにいる選手もいる。

 その代表格が、神戸のMF郷家友太(18試合688分出場)だろう。

 今年23歳の郷家は、ルーキーだった2018年に早くもリーグ戦22試合出場2ゴールを記録。プロ4年目の昨季は、キャリアハイのリーグ戦32試合に出場(2ゴール)し、アンドレス・イニエスタらの豪華補強が進む神戸にあってもなお、主力の座を手放すどころから、その立場を確たるものにしているかに見えた。

 ところが、今季に入ると、出場機会が大きく減少。ベンチスタートの試合が増えている。

 確かに郷家は、中盤より前ならどのポジションでもこなす器用さを備えており、ベンチにいてくれれば重宝する選手なのかもしれない。しかし、技術だけでなく、身体能力にも優れ、スケールの大きな選手となりうる可能性を感じさせるだけに、年齢も含めて考えると、もったいないという印象がさらに増してしまう選手である。

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