遠藤保仁が語るガンバ低迷の理由「選手の考え方にギャップがある」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

第12節のジュビロ戦を快勝したガンバ。そこで浮上のきっかけをつかんだと思ったが……第12節のジュビロ戦を快勝したガンバ。そこで浮上のきっかけをつかんだと思ったが…… 遠藤が再び語る。

「前線(の選手)は、点を取りたいと思うからより速く前に行くし、中盤とディフェンダーは、失点したくないから慎重になる。そりゃ、ラインを上げたいけど、うちのDFが相手攻撃陣を潰せずに前を向かれて押し込まれれば、全員が下がって対応せざるを得ないし、ラインそのものが深くなってしまうこともある。(ファーストステージでは)前線と後ろの選手との、考え方のギャップが大きくて、うまくバランスを取ることができなかったよね。うちは、新潟や甲府とは違って、後ろに比重を置くようなメンバーじゃないのに、(現状は)そうなってしまっている。それじゃあ、チームのよさは出ないでしょ」

 3-3のドローに終わった湘南戦のあと、長谷川監督は「点を取ったあとは、集中して守るように」とミーティングで指示を出した。しかしその声も、選手の耳には届いていなかったようだ。鳥栖戦で逆転負けし、最終節の名古屋グランパス戦も2度リードを奪いながら3-3で引き分けた。

 その名古屋戦、2-1と逆転したあとの同点ゴールは、ボールホルダーにまったくプレッシャーをかけられず、名古屋のFW川又堅碁に簡単に決められた。再び3-2と突き放したあとは、そのわずか2分後に、またも簡単にサイドを崩されて名古屋DFの矢野貴章に難なくゴールを奪われた。

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