アルガルベ杯直前。なでしこに「レギュラー争い」の緊張感 (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 昨年5月のアジアカップで人材不足の中、川村優理(ベガルタ仙台レディース)がCBに抜擢され、試行錯誤しながらも167cmと、日本では長身に入るフィジカルを駆使しながら、見事に務め上げた。これをきっかけに、現在はCBに初めてポジション争いが生じている。岩清水、川村に加えて、熊谷紗季(オリンピック・リヨン)の三つ巴の様相を呈しているのだ。

「当然のように(試合に)出られるとは思ってません。このアルガルベは選考だと思ってます。ワールドカップメンバーの選考であり、スタメンの選考でもある。そういう意味でも個人的には危機感もあるし、緊張感もあります」とは岩清水。

 北京オリンピックから最終ラインを率いてきた岩清水もここに来て、ポジション争いを経験。サイドバックを含め、最終ラインは常に戦力を試されている状況が続いており、いい競争が生まれている。

 攻撃においては大儀見、大野忍(INAC神戸レオネッサ)らFW陣と、宮間あや(湯郷ベル)を中心とした中盤とのコンビネーションがカギとなりそうだ。もちろん、これまでとキーパーソンは変わらないが、アルガルベカップではさらなるバリエーションを生み出したいところ。

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