オリックスT−岡田が挑む覚悟の2024年シーズン 「今年ダメならもうあとがない」 (3ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro

── ここ2年は、チームが勝っても思うように戦いに参加できなかった。

「自分が悪いんですけど、やっぱりおもしろくなかったんで」

── 楽しむためには結果が必要になる。

「もちろんです。今年ダメならもうあとがないと思っていますし、結果を出すことがチームのためにもなる。しっかり結果を出して、シーズンを楽しんで、秋にはまたみんなと思いきり喜びたいです」

 ソフトバンクとの開幕3連戦は、スタメンで起用された初戦はノーヒット。3戦目は8回、「一発同点」の場面に代打で出場し四球。快音は聞かれなかったが、粘ってチャンスを広げた打席からは、この先を期待させる気配が伝わってきた。さあ、ここから。心の底から喜べる秋を求めて、T−岡田の19年目、勝負のシーズンが続いていく。


T−岡田(本名:岡田貴弘)/1988年2月9日、大阪府生まれ。履正社高から2005年の高校生ドラフト1巡目でオリックスから指名を受け入団。プロ5年目の10年、ノーステップ打法でブレイクし、33本塁打を放ち初のタイトルを獲得。翌年は開幕4番を任されるも16本塁打に終わる。21年は17本塁打を放つも、翌年はケガもあり1本塁打。23年はチームが3連覇を果たすなか、0本塁打に終わった。

プロフィール

  • 谷上史朗

    谷上史朗 (たにがみ・しろう)

    1969年生まれ、大阪府出身。高校時代を長崎で過ごした元球児。イベント会社勤務を経て30歳でライターに。『野球太郎』『ホームラン』(以上、廣済堂出版)などに寄稿。著書に『マー君と7つの白球物語』(ぱる出版)、『一徹 智辯和歌山 高嶋仁甲子園最多勝監督の葛藤と決断』(インプレス)。共著に『異能の球人』(日刊スポーツ出版社)ほか多数。

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