「なんでそういうタイミングで優勝なんだ...」 北條史也は阪神の18年ぶり優勝にむなしさを感じた (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

阪神でプレーできてよかったと語る北條史也 photo by Ushijima Hisato阪神でプレーできてよかったと語る北條史也 photo by Ushijima Hisatoこの記事に関連する写真を見る

── 三菱重工の大川広誉GMからのオファーはすぐに来たそうですね。

北條 はい。NPB球団からのオファーを待っていいから、プロで11年間やるような経験を持った人材がほしいと。僕という人間を求めてくれているんだなと感じて、ありがたかったですね。NPBのオファーを待ちながらも、気持ちは三菱に傾いていました。金本さんにも「社会人野球という経験していないところでプレーしたいです」とお伝えしたところ、「そうか」と理解していただきました。

── 三菱重工Westでは野球に専念する「プロ契約」になるそうですね。責任も重大だと思いますが。

北條 まだ実感はしていないですが、あまり感じすぎると余計に野球を楽しくできないので。それでも、社会人はチームとして1試合を勝とうという気持ちが強い世界ですし、「北條を獲ってよかった」と思われる成績を残したいです。野球への姿勢もしっかりしたところを見せないといけないですし、そこはプロと変わらずやっていこうと考えています。

── 近年はサードやセカンドでの出場が多かったですが、社会人で再びショートを守る可能性はありますか?

北條 うーん、ショートをやれる自信はないですね(笑)。少しでもやっていれば想像はできるんですけど、近年は全然守っていないので。

── 最後に、プロの世界で奮闘している同期生・田村龍弘選手(ロッテ)への思いをお聞かせください。

北條 最近の成績は満足がいってないと思いますし、このくらいの歳になると1年1年「今年で終わりかも」と考えているはずです。あいつのよさが出るのはキャッチャーとして試合に出てこそ。まだ今年で30歳ですし、キャッチャーは息が長いポジションというイメージもあるので、あと10年はやってほしいですね。昔と比べて野球に対して貪欲になっていると思いますから(笑)。

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