ヤクルトがドラフトで獲得すべきは「即戦力投手」か「村上宗隆の後継者」か 気になるのは「あの逸材」の動向 (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Sankei Visual

 今年のドラフト候補にはローテーションを期待できそうな投手が何人もいるし、チーム成績が悪かったことで、ウェーバーになる2位指名の順番も早め(3番目)になるので、1位は重複覚悟で強気にいきたい。

 左の先発が高橋奎二しかいない現状を踏まえれば、細野晴希(東洋大/180センチ・85キロ/左投左打)、武内夏暉(国学院大/185センチ・90キロ/左投左打)が候補に挙がる。それとも快速右腕がほしければ、西舘勇陽(中央大/183センチ・79キロ/右投右打)になるだろうか。

【あの逸材がプロ志望届を出せば...】

 ならば2位は、どんな投手が候補になるのか。

 ちょっと待った! ここでひとつの"仮説"が生まれる。どの球団も投手の逸材獲得を優先することで、もし"あの逸材"がまだ指名されずにいたら......。

 あの逸材とは、佐々木麟太郎(花巻東高/184センチ・113キロ/右投左打)である。

 チームの現状からすれば、即戦力に近い投手は何枚でもほしい。その一方で、村上の後釜として人気、実力ともにフィットしそうな大砲候補を今のうちから育てておきたいのも事実である。

 佐々木については、現時点(10月9日現在)で進路については明言しておらず、アメリカの大学に進学するという報道もあるが、もしプロ志望届を出せば1位で消える可能性は大いにある。そうなった時にどういう判断をするのか。ヤクルトにとっては悩ましい。

 そして4位以下だが、先述したようにイキのいい若手投手が少ないことから、高校生投手を続けて獲得してもいいのではないだろうか。

 左腕なら黒木陽琉(神村学園高/183センチ・76キロ/左投右打)、杉山遥希(横浜高/180センチ・78キロ/左投左打)、右腕ならハッブス大起(東北高/188センチ・85キロ/右投右打)、藤原大翔(飯塚高/177センチ・70キロ/右投右打)あたりが面白い。このなかから3人というのは、ちょっと贅沢すぎか。

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