【高木豊のパ・リーグ順位予想】優勝候補ソフトバンクの「唯一の不安」は? 苦しいロッテは佐々木朗希をいかに勝たせるかがカギ (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

【3位予想:西武】

――西武は3位と予想。平良海馬投手が先発に転向するなど、先発ピッチャー陣は充実してきた印象があります。

高木 髙橋光成、松本航、今井達也、平良、與座海人、(ディートリック・)エンスなど、先発ピッチャー陣は確かによくなりましたよね。リリーフは平良が抜けましたが、ある程度は駒が揃っています。

 問題は「どうやって点をとるか」です。新外国人の(マーク・)ペイトン、(デビッド・)マキノンがどれくらい機能してくれるかにかかっていて、ダメであれば山川穂高がすべてを背負う形になる。そうなると足を使っていくしかないのですが......オープン戦で足を使おうと意識していたようですが、盗塁はけっこう刺されていましたね。

――ベテランの中村剛也選手、栗山巧選手の力が今年も必要になる?

高木 やっぱり2人の力は要所要所で必要でしょうね。森友哉もオリックスに移籍しましたし、現状の打線だと怖さがないので、相手バッテリーからどんどん攻められてしまう。ベテランの力、現役ドラフトで阪神から加入した陽川尚将などの奮起でどうカバーできるかがカギになりそうです。

【4位予想:楽天】

――次に4位予想の楽天ですが、まずピッチャー陣をどう見ていますか?

高木 先発には田中将大、岸孝之、則本昴大、瀧中瞭太、早川隆久らがいるので、若手を抜擢するにしても、中継ぎから起用するケースが多くなると思います。あと、昨シーズンに勝ち越した先発ピッチャーが則本だけなのは寂しい。各ピッチャーが昨年より少しでも貯金できるようになれば、上位をうかがえると思いますが......。

――バッター陣に関しては、高木さんは常々言われていますが、やはり左バッターに偏りすぎ?

高木 主力はほとんど左バッターですからね。新外国人の(マイケル・)フランコ、(クリス・)ギッテンスといった右バッターにかかる期待は大きくなります。あとは、2021年ドラ1位の右の外野手、吉野創士など若手が育ってこないと。いつまでも打てる右バッターが浅村栄斗だけではしんどいです。

 やはり右バッターで、中日からトレードで獲得した阿部寿樹は、セカンドに浅村がいるのでレフトやサードなど複数ポジションで起用されると思います。単に「右バッターが足りないから使う」という冒険もしないでしょうし、阿部も勝負の年になりますね。

――楽天でキーマンを挙げるとすれば?

高木 ここまでは、1番は辰己涼介、4番は浅村が打つと思うので、その前後のバッターがポイントです。2、3、5番あたりをどう組んでいくか。上位打線を固定して機能するようになれば、得点力も向上するでしょう。

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