【真中満のセ・リーグ順位予想】中日が「No.1の投手力」で大躍進 Aクラス争いの巨人と阪神の課題と絶対条件を指摘 (2ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi

●3位以下は例年以上の混戦必至

ーー3位は読売ジャイアンツ。その理由は?

 打線に関しては、ヤクルト、横浜に次ぐ陣容を誇っていると思います。WBCでも活躍した岡本和真、丸佳浩を中心に、坂本勇人は手堅く結果を残しそうだし、吉川尚輝に中田翔もいる。打線自体は問題ないと思います。

ーーそうなると、ヤクルト同様、投手陣が課題となりますか?

 クローザーの大勢は今年もやるでしょう。でも、先発投手陣の顔ぶれが、ヤクルト同様、ちょっと迫力に欠けるんですよね。

 侍ジャパンの戸郷翔征はいいとして、菅野智之にかつての迫力が感じられないし、その後に続く顔ぶれがやや心もとないですよね。

ーー昨年は、プロ初勝利をマークした若手投手が続出しました。潜在能力を秘めた選手はたくさんいますよね。

 山﨑伊織、赤星優志、堀田賢慎、井上温大といい人材はそろっているけど、1年間フルに活躍できるかというと、ちょっと疑問符が残ります。

 もちろん、4人も獲得した新外国人、今挙げた若手のなかからふたりくらい出てくれば、もちろん優勝争いに食い込んでくるとは思います。

ーー続いてBクラスに移ります。4位は岡田彰布新監督率いる阪神です。

 セ・リーグで言えば、阪神は中日に次いで投手陣が充実しています。

 唯一、クローザーをどうするのかという課題はあるけれど、それでも先発も中継ぎも、質量ともに豊富だから、中日同様に「投手陣が頑張りながら何とか打線の援護を待つ」という戦い方になるでしょうね。そう考えたときに、打線は中日にはちょっと劣るかな、と。

ーー打線の軸となるのは大山悠輔、佐藤輝明両選手ということになりますね。

 もちろん、大山と佐藤が軸になるのは間違いないです。ただ、この2人は好不調の波が激しすぎる。

 ヤクルトの村上、山田と比べると、それはとても顕著です。阪神がAクラスにいくには「大山と佐藤が年間を通して活躍する」というのが絶対条件。

 ここに新人の森下翔太が絡んでくれば面白いことになりますね。

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