戸郷翔征&大勢が語るWBCへの熱き想い「すべてのポジションで日本のために尽くせるよう、準備します!」 (2ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta

戸郷 僕は去年の秋は、なんだか浮いた感じでしたね。あまり実感もなくて、地に足がついてなかった。

大勢 戸郷は高校の時、宮崎選抜のピッチャーとして合宿中のU−18を相手に投げたって聞いたけど......。

戸郷 大阪桐蔭の根尾昂くん(現・中日)とか藤原恭大くん(現・ロッテ)がJAPANのユニフォームを着ていましたね。やっぱり同世代には負けたくなかったし、悔しい思いもたくさんしてきたので、ここまでやってきたことは間違いじゃなかったということをあの頃の自分に伝えてあげたいなとは思います。

大勢 僕は逆に、高校の時の自分にはそれじゃダメだと伝えたいことがあるなぁ......大学時代にケガをしてから、しんどい練習をただこなすだけじゃなく、この練習が何にどうつながるのかを考えてやるのが大切なんだということに早く気づけ、と伝えてあげたい。ウエイトトレーニングにしても、このメニューが組まれているからやるというだけで、このトレーニングが野球の何につながるのかを考えず、ただ重い重量に挑戦するだけだったもんね。大きなケガをして、パーソナルトレーニングに通うようになってからは勉強したし、考えるようになったかな。

戸郷 僕は肩やヒジを痛めたことがないんです。フォームについてはいろんな考え方があると思いますが、投げやすい投げ方で投げるのが一番だと思っていて......高校の時、動作解析をしながら、これなら故障しないという投げ方にたどり着いて今があるので、自分のこの投げ方はイケると思っていました。大勢さんはずっとケガと戦ってきたんですよね。

大勢 大学4年の春、リーグ戦の試合で投げているとき、右ヒジを疲労骨折したんだ。しばらく投げられない時期が続いて......あれは野球人生で一番高い壁だったなぁ。でも、プロ野球選手になりたいという目標があったので、何とか頑張れたような気がする。落ち込んだときでも、自分がどうなりたいかという目標を立てて、それを達成するために何をどう追求していくのかを考えることは本当に大事だよね。

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