井端弘和が選ぶ東京五輪の「最高のヒット」。個人的に選んだMVPは? (4ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Reuters/AFLO

 村上に関しては僕が、稲葉篤紀監督に八番での起用を提案しました。最初は7番あたりを打っていましたが、五番が浅村、六番が柳田となった時に、七番は小技も可能な菊池涼介かキャッチャーの甲斐拓也でワンクッションを置きたかった。

 そうしてチャンスを作れたら、村上で返す。村上から攻撃が始まった場合も、塁に出れば足も使えるし、バントで送って上位打線に回せば得点の可能性が高まるだろうと」

――そうして金メダルを獲得しましたが、今回の日本代表はどんなチームでしたか?

「稲葉監督を先頭に、選手では坂本がチームリーダーとなってチームがうまくまとまったと思います。特に坂本は、毎年のように他球団からさまざまな選手が加入する巨人でのキャプテン経験が長いからか、村上や栗原陵矢といった新しく加わった選手をチームに溶け込ませるのもうまかった。

 坂本を中心に、すべての選手が同じ熱量で目標に向かってくれた。それがあっての金メダルだったと思います」

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