CSファイナル。広島が奇跡を起こすローテーションはこれだ! (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 そこで気になるのがローテーションだ。本来ならファイナルステージの初戦はエース・前田でいきたいところだが、ファーストステージの初戦(10月12日)で先発したため、1戦目は大竹。そして2戦目に中4日で前田、3戦目に同じく中4日でバリントン、4戦目に野村の先発が有力視されている。広島にしてみれば、4戦で何勝できるかがポイントになる。もちろん、3敗すればその時点で敗退が決まるが、逆に4連勝、もしくは王手の可能性も十分に考えられる。

 ちなみに、4本柱の対巨人戦の成績は次の通り。

前田健太  4試合3勝0敗 防御率0.96
バリントン  6試合2勝3敗 防御率4.42
大竹寛    2試合1勝1敗 防御率3.00
野村祐輔  2試合0勝0敗 防御率3.29

 今シーズン、巨人に14勝8敗2分と負け越している広島だが、4本柱に限っていえば6勝4敗と勝ち越しており、十分に期待を抱かせる結果を残している。

 ファイナルステージ初戦で先発する大竹は、自身の今季最終戦となった9月29日の巨人戦で7回無失点の好投で10勝目を挙げた。山内泰幸投手コーチも「最後に10勝を挙げた相手だし、僕にも大竹にも巨人に対していいイメージがある」と信頼を寄せる。大竹も「前田、バリントンが作ってくれたいい流れを受け継ぎ、さらに勢いをつけられるピッチングを見せたい。次は自分の番」と闘志をみなぎらせる。

 そして、ある広島のチーム関係者は次のように語る。

「本音を言うと、4戦を戦って3勝したい。そうなれば、4本柱以外の先発でいかざるをえない5戦目を落としたとしても、まだ6戦目がある。最終戦まで持ち込めば、中3日で前田をぶつけられる。ウチ(広島)が巨人に勝つには、このローテーションしかないでしょう」

 広島が誇る4本柱が17ゲーム差をつけられた巨人相手に奇跡を起こすのか。今の広島には奇跡を起こすだけの勢いと実力があることだけは間違いない。

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