大谷翔平がホームランを打ちやすい球種は? 大好物はシンカー、苦手な変化球は... (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【大谷の打率が下がってしまう球種ワースト3は?】

 右投手からのナックル・カーブは53.0打数/本(53球中1球)とローペース。チェンジアップとスプリッターも、大谷の水準からするとペースは少し鈍く、ホームラン1本当たりの打数は20を超えている。チェンジアップは23.9打数/本(359球中15球)、スプリッターは20.5打数/本(82球中4球)だ。

 一方で左投手の球種は、カッターが10.9打数/本(76球中7球)であるのに対し、スウィーパーは40.0打数/本(40球中1球)。チェンジアップも29.0打数/本(58球中2球)だ。

 対左投手のホームランは、菊池雄星(現トロント・ブルージェイズ)からの3本が最も多い。こちらはすべて球種が違い、カーブ、カッター、スライダーを捉えている。

 また、左投手のナックル・カーブは、打数の最後になった12球ともホームランにはなっていない。10球以上で0本塁打の球種は投手の左右を問わず、ほかにはない。

 今度はホームランの本数とペースではなく、球種ごとの打率で見ていく。まず、比較対象となる「全体の打率」だ。対右投手は.284、対左投手は.253を記録している。ほかのデータと同じく、今シーズンのスタッツは含めていない。

 右投手の球種(打数の最後が10球以上)のうち、打率のベスト3は、シンカーの打率.388(165打数64安打)、ナックル・カーブの打率.321(53打数17安打)、フォーシームの打率.307(538打数165安打)。

 対してワースト3は、スラーブの打率.091(11打数1安打)、スプリッターの打率.195(82打数16安打)、スライダーの打率.246(211打数52安打)。打率.300以上と打率.250未満が3球種ずつだ。

 左投手の球種は、ナックル・カーブの打率.417(12打数5安打)が最も高い。それに次ぐのは、フォーシームの打率.286(189打数54安打)とシンカーの打率.268(142打数38安打)。打率.250未満は2球種。チェンジアップ=打率.172(58打数10安打)、スライダー=打率.222(198打数44安打)となっている。

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