【新車のツボ171】ホンダ e、内外装はおしゃれな昭和感でデジタル化。ご機嫌な走りも実現 (3ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 内装もまたツボ。本棚のようなダッシュボードも初代シビックに通じる昭和感を醸しつつ、左右いっぱい液晶パネルで埋め尽くした光景はいかにも新しい。ホンダ eでは従来のサイドミラーとルームミラーもデジタル化されており、ダッシュ左右両端にある液晶は、その"サイドカメラミラーシステム"用である。

 この種のデジタルサイドミラーの市販化例はまだ数えるほどだが、ホンダ eはサイドカメラミラーが全車標準装備。普通のサイドミラーも用意する他車に対して、モニター位置が絶妙で、普通のクルマから乗り換えたときの違和感のなさや見やすさは目からウロコだ。

 走りもツボだらけ。フロントに邪魔モノがないRRのおかげで、フロントタイヤは一見すると「こわれた!?」と錯覚するくらいに大きく切れる。最小回転半径はじつに4.3m!! 最新の軽自動車より小回りがきく。

 さらに、RRかつEVによって前後重量配分もドンピシャ前後イーブンの50:50を達成。小さく軽く、しかも重量物のバッテリーを床下に敷くために、アクセル操作から間髪入れずに蹴り出すEVならではの加減速レスポンスと、面白いようにクルクル曲がるコーナリングが同居している。街中を軽く流すだけでも楽しいが、開発陣が「サーキットではドリフトもできますよ、ふふふ」とコソッと笑うあたりがいかにもホンダらしい。

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