「日本人もマネすべき」デ・ブライネのインサイドキック。福西崇史が教える蹴り方のポイント

  • 松岡健三郎●取材・文 text by Matsuoka Kenzaburo
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

スポルティーバ 足ワザ100連発
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マンチェスター・シティ、ベルギー代表の大黒柱であるデ・ブライネ。精度の高いキックを生かし、試合を決定づけるシーンにはいつも彼の活躍がある。そんなデ・ブライネの数々の足ワザを元日本代表の福西崇史氏に、実際にプレーしてもらい、特徴とマネするポイントを聞いた。

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デ・ブライネの多彩なキック技術を分析する photo by Getty Imagesデ・ブライネの多彩なキック技術を分析する photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る↓【動画】デ・ブライネのテクニック 実演&解説

 デ・ブライネは本当に高い精度のキックを持っています。とくにインサイドキックだけでもいろいろな質のボールを蹴れるのがすごいところで、これは日本人もマネするべき点です。

 よく見るプレーの一つが、ペナルティーエリアの角付近から入れるアーリークロスですよね。カーブの質、スピード、高さ。すべてが受け手に優しく、相手には厳しいボールを蹴っています。

 今回は「カーブグラウンダーパス」を実践し、デ・ブライネのカーブキックを紹介しました。蹴り足の振りかぶりが小さく、コンパクトな振りで蹴るので、相手の反応は遅れてしまいます。

 そして、右サイドからのボールでインカーブがかかっているため、相手GKとDFラインの間に出すと、パスを受ける味方に向かっていき、相手GKからは逃げるボールになり、絶妙なコースにパスを通せます。

 ボールの中心をインサイドでミートして、グラウンダーの強いボールを蹴ります。蹴る時にボールを「押し出す」ことを意識するといいです。そして蹴り足をそのまま斜め前に振ると、ボールをこする動きになってカーブがかかります。押し出しながらこするのがポイントです。

フォロースルーを意識した「押し出す」インサイドキックフォロースルーを意識した「押し出す」インサイドキックこの記事に関連する写真を見る このフォロースルーを意識した、ボールを「押し出す」蹴り方は、今、世界のスタンダードなので、ぜひ覚えてほしいです。

 普通、強くて、速いパスを蹴るためには、助走をつけて勢いをつけ、蹴り足を大きく振ってボールに力を伝えます。ただ相手の対応が速くなった現在のサッカーでは、これだとパスコースを読まれたり、ブロックされるケースが少なくありません。

 そこで、よりコンパクトな足の振りで、時にはワンステップの助走で、強くて速いパスを出すプレーが求められているのです。

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