ロナウドの「ドライブシュート」を解剖。マネをするためのポイントは (2ページ目)

  • 松岡健三郎●取材・文 text by Matsuoka Kenzaburo
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

◆ネイマールの超絶テクニックを石川直宏が解説。スピードを生かす極意>>

 いわゆる「空間認知能力」ですね。どんなボールに対しても、誰よりも早く落下地点を予測でき、それでいてジャンプ力もあるので、誰も届かない自分の最高打点でヘディングシュートを打てます。クロスをヘディングで合わせたり、オーバーヘッドキックで決めるのがとにかくうまい。

 この能力はちょっとマネできないですね(笑)。練習を重ね、経験で能力を高めることはできると思いまが、ロナウドと同じ感覚になるには不可能と言っていいくらい異次元です。

 空間認知能力はボールの落下地点を読む力だけではなく、自分がボールを蹴る時の力加減や距離感、コントロールなどにも生きてくると思います。そんな能力が誰よりも高いからこそ、ロナウドはゴールを量産できているのでしょう。

 ロナウドは、いろいろな身体能力の高さが際立っている選手です。今回紹介したプレーもそうですが、ただコピーをするだけではうまくいかないかもしれません。試行錯誤して、どんどん自分のスタイルにアレンジしてください。そして、試合で使えるようになってほしいですね。

クリスティアーノ・ロナウド
Cristiano Ronaldo dos Santos Aveiro/1985年2月5日生まれ。ポルトガルのマデイラ島フンシャル出身。17歳でスポルティングのトップチームでデビューを果たし、翌年マンチェスター・ユナイテッドへ移籍。「高速ドリブル」を代名詞としてブレイクし、2007-08シーズンには、チャンピオンズリーグ優勝。自身初となるバロンドールに輝いた。09年にレアル・マドリードへ移籍するとストライカーとして開花し、驚異的な得点力も身に着ける。18年からはユベントスでプレーしている。ポルトガル代表ではキャプテンとして、ユーロ2016で優勝。

永井雄一郎
ながい・ゆういちろう/1979年2月14日生まれ/東京都新宿区出身。三菱養和SCから、1997年に浦和レッズに入団。98年にカールスルーエ (ドイツ)でプレーし、翌年に浦和へ復帰。06年にリーグ優勝。07年 にはACLのタイトルを獲得し、大会MVPも受賞。その後、清水エスパルス、横浜FC、ザスパクサツ群馬などでプレー。J1通算289試合/52得点。日本代表ではU-20代表で2度のワールドユースに出場。99年大会は準優勝に貢献した。国際Aマッチ4試合出場1得点。現在は、神奈川県2部リーグの「はやぶさイレブン」で選手兼コーチとして活動している。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る