ロナウジーニョは足ワザのレジェンド。完コピの難度を石川直宏に聞いた (2ページ目)

  • 松岡健三郎●取材・文 text by Matsuoka Kenzaburo
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

◆ネイマールの超絶テクニックを石川直宏が解説。スピードを生かす極意>>

 大きくボールを動かしながら、体がブレない軸の強さ、体幹の強さはすごいですね。それでいて柔軟性があるので、球際で相手に当たられてもその勢いを吸収しながら、次の動きにつなげたりすることもできる。ボールを取られないのは、仕掛ける時もそのあとも体のバランスがいいからです。

タッチの幅が特徴の「エラシコ」。2タッチ目のインサイドで切り返すタッチの幅が特徴の「エラシコ」。2タッチ目のインサイドで切り返す ロナウジーニョの完全コピーはものすごく難しいですが、自分に合ったスタイルにアレンジしていくのはおすすめです。それが思わぬ形で、よりよいプレーになったりもします。僕がエラシコでやったように、軸足をステップさせて、ボールを大きく動かすような形もいいでしょう。

 体のサイズや強さ、柔軟性はやはりそれぞれ違うので、スーパースターのプレーイメージを持ちつつ、どうやって自分なりのアレンジをしてモノにするのかは、すごく大切なことです。

ロナウジーニョ
Ronaldo de Assís Moreira/1980年3月21日生まれ。ブラジルの最南端に位置するリオグランデ・ド・スル州出身。98年にグレミオでプロデビュー。01年パリ・サンジェルマンへ移籍。03年からはバルセロナでプレーし多くのビッグタイトルを手にした。08年にミランへ移籍した後にブラジルとメキシコで数年プレーし、15年に現役を引退。ブラジル代表では02年日韓W杯の優勝メンバーでもある。圧倒的なテクニックから生み出されるファンタスティックなプレーで、敵味方問わず見る者を魅了しつづけたスーパースター。

石川直宏
いしかわ・なおひろ/1981年5月12日生まれ、神奈川県横須賀市出身。2000年に横浜F・マリノスユースからトップチームに昇格。02年にFC東京へ移籍。09年には自身初となるJリーグベストイレブンに選出。スピードとキレのあるドリブルから数多くのゴールシーンを演出した。日本代表は01年にU-20代表として、ワールドユースアルゼンチン大会に出場。04年はU-23代表としてアテネ五輪に出場。日本代表国際Aマッチ6試合出場。17年に現役を引退。J1通算289試合出場/49得点。引退後はFC東京クラブコミュニケーターに就任、テレビ解説者などでも活躍中。

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