モーグル界の世界的トップ選手6人が札幌に集結 超豪華レッスンに子どもたちは「すごい」と感嘆 (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by © T-world / Taro Tampo

王者の気持ちに陰りなし

――FISワールドカップが3月に終了し、モーグル・デュアルモーグル総合で、ミカエル選手が1位、堀島選手が2位、ウォルター選手が3位という成績でした。今シーズンを振り返りつつ、今後の抱負があれば教えてください。

堀島 今シーズンは準備ができないなかで、シーズンをどう戦っていくかというのが、僕のチャレンジになりました。その理由は腰のケガ。手術するか迷っていましたが、結局手術をせずにシーズンをどう乗り切るかにすごくフォーカスしてやっていきました。

 その結果、ランキングをキープして2位となったのは、努力ができないなか、すごくいい結果になったのかなと思います。シーズンが終わるところで、腰の状態もよくなってきて、チャレンジは成功だったのかなと思っています。

 キングスベリー選手を含めて、みんなのレベルが上がっているので、もっと自分も頑張らなきゃいけないなと、今シーズンはモチベーションをすごく感じる期間となりました。ここからまたトレーニングを積んで、来シーズンも頑張っていきたいと思います。

ウォルター 僕の今シーズンの目標は、クリスタルグローブ()を獲得することだったんですが、残念ながらシーズンの最初のほうで手首をケガしてしまって大会に出られない期間があり、もらうことができませんでした。
※ そのシーズンで最も成功した選手に授与される賞

 そんななかでもとてもいいシーズンだったと言えるのは、デュエルモーグルのほうで総合2位を獲得できたこと、またワールドカップで初優勝、世界選手権で銅メダルを獲れたことです。全体的にはよかったですね

ミカエル・キングスベリーミカエル・キングスベリー

ミカエル 今シーズンはとてもいいシーズンだったと思います。(種目別を含めて)3つのクリスタルグローブを獲得できましたし、世界選手権もモーグル、デュアルモーグルで勝ち、総合優勝もすることもできました。

 簡単ではないシーズンでしたが、コンスタントにできたと思います。12大会のうち11回表彰台に上ることができました。僕はコンペティションが好きで、勝つことがすごく好きなんですけど、そのほかの選手たちも強いので、勝ち続けるのは難しいんです。でも自分にチャレンジして、成長していきたいという気持ちがあるので、それが僕のモチベーションになっています。

【Profile】
ウォルター・ウォルバーグ
2000年3月24日生まれ、スウェーデン出身。2018年の平昌五輪で頭角を表し、2022年の北京五輪で金メダルを獲得。今シーズンのワールドカップでもモーグル・デュアルモーグル総合3位に入る実力の持ち主。持ち前の高身長を生かしたダイナミックなエアが特徴で、今後のモーグル界を背負っていく存在のひとり。

ミカエル・キングスベリー
1992年7月24日生まれ、カナダ出身。モーグル界の絶対王者。2013年の世界選手権1位を皮切りに、2014年ソチ五輪で銀メダル、2018年平昌五輪で金メダル、2022年北京五輪で銀メダルと数々のタイトルを獲得。ワールドカップでも11回の総合優勝を誇る。ターンのスピードが持ち味で、エアも世界トップレベル。

堀島⾏真
1997年12月11日生まれ、岐阜県出身。日本の男子モーグル界で史上ナンバー1の実績を誇る逸材。17年の世界選手権でモーグル、デュアルモーグル優勝を果たし、2018年の平昌五輪に出場。2022年の北京五輪で銅メダルを獲得する。今シーズンのワールドカップではモーグル・デュアルモーグル総合2位に入る。高難度のエアが得意。

4 / 4

    関連記事

    キーワード

    このページのトップに戻る