「チャットGPT時代に必要なものとは?」 身につけておきたい「投資家的素養」 (5ページ目)

  • 鈴木雅光●構成 text by Suzuki Masamitsu
  • はまのゆか●絵 illustration by Hamano Yuka

 政府の役目というのは、詰まるところ防衛と警察、外交、あとは所得の再分配くらいのものなんだけど、所得の再分配という点について言えば、ベーシックインカムを導入して国民全員に一律いくら、と払うようになると、予算を振り向けてもらうための陳情なんか必要なくなるから、今のような数の国会議員や公務員は要らなくなるよね。

 ベーシックインカムの議論をするならば、政府の規模を大幅に縮小することが前提になるんだ。でも、それは抵抗勢力がすごそうだから、実現するのは難しいかもしれないね」

奥野一成(おくの・かずしげ)
農林中金バリューインベストメンツ株式会社(NVIC) 常務取締役兼最高投資責任者(CIO)。京都大学法学部卒、ロンドンビジネススクール・ファイナンス学修士(Master in Finance)修了。1992年日本長期信用銀行入行。長銀証券、UBS証券を経て2003年に農林中央金庫入庫。2014年から現職。バフェットの投資哲学に通ずる「長期厳選投資」を実践する日本では稀有なパイオニア。その投資哲学で高い運用実績を上げ続け、機関投資家向けファンドの運用総額は3000億円超を誇る。更に多くの日本人を豊かにするために、機関投資家向けの巨大ファンドを「おおぶね」として個人にも開放している。著書に『教養としての投資』『先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか?』『投資家の思考法』など。『マンガでわかるお金を増やす思考法』が発売中。

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