投資教育を学ぶ高校野球部生の「初めての投資信託」 その数6000、「どうやって選べばいいの?」 (3ページ目)

  • 鈴木雅光●構成 text by Suzuki Masamitsu
  • はまのゆか●絵 illustration by Hamano Yuka

【投資信託を大まかに分類すると...】

奥野「投資信託には本当にたくさんの種類があって、分類方法もさまざまなんだ。だから種類を説明するのはとても難しいんだけど、本当にざっくりとした分け方で考えてみようか。

 まず投資対象では株式型と債券型に分類できる。次に国内型と海外型という地域別の分類。そして運用手法としてアクティブ型とインデックス型がある。

 これらの組合せによって、投資信託の商品分類が決まってくる。たとえば『国内株式型(アクティブ型)』とか、『海外債券型(インデックス型)』というようにね。もちろん、他にもさまざまな種類はあるんだけど、おおまかに言えば、投資対象・地域・運用手法という3つの要素の組合せが基本になるんだ。

 さらに言うと、株式型か債券型か、国内型か海外型か、という、いずれか一方を選んだうえでの組合せだけではなく、複数の資産や地域にバランスよく投資するタイプもあるんだ。たとえば国内株式、海外株式、国内債券、海外債券を一緒にして運用するタイプだね。このタイプの投資信託をバランス型って言うんだ」

鈴木君「投資対象と地域はなんとなくわかったけど、インデックスとアクティブって何ですか?」

奥野「これは運用手法の違いによる分け方なんだけど、インデックス型とは、日経225平均株価や東証株価指数(TOPIX)、NYダウのような、マーケット全体の値動きを示すインデックスとほぼ同じ運用成績を目指した運用手法で、アクティブ型はそのインデックスを上回るリターンを目指した運用手法のことだよ。

由紀「アクティブ型のほうがいい運用成績が期待できるってことですか」

奥野「ここはちょっと説明が必要かもしれないね。確かにアクティブ型は、インデックスを超えられるような運用成績を目指しているんだけど、だからといって常にそういう運用成績をあげられるかというと、そうではない。インデックスが10%値上がりしたのに、アクティブ運用の投資信託は5%しか値上がりしなかった、あるいは値下がりしてしまったということだって起こりうるんだ。

 また、アクティブ型のほうが、前回説明した『運用管理費用(信託報酬)』が高い傾向にあるんだ。

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