駒澤大は「1万mのタイム=箱根駅伝の成績ではないけど、手がつけられない」 コマスポ×中スポの大学生記者が各大学の戦力を語り合う (3ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • 岡庭璃子●撮影 photo by Okaniwa Rico

【青学大の爆発力に厳重警戒】

ーー16人のチームエントリーを見て、他の大学で気になる点はありますか?

大塩 青山学院大ですね。主将の志貴勇斗選手(4年)、主力の鶴川正也選手(3年)が外れましたが、志貴選手は今季駅伝に出ていませんし、鶴川選手はケガをしているという情報を見かけたので、ふたりに関しては予想できました。でも、1年の鳥井健太選手は入っていなくて驚きました。出雲ではちょっとしくじりましたけど(5区10位)、世田谷246ハーフで優勝したので、箱根は走るのかなと思っていました。故障しちゃったのでしょうか。

遠藤 僕も、青学大の鳥井選手が一番驚きました。たしかに故障があったなら仕方ないですけど、選手層が厚いとはいえ、1回失敗しただけですし、1年で勢いのある選手なので、何があったんだろうと思いました。

この記事に関連する写真を見る大塩 青学大は、もちろん他の駅伝も強いですけど、箱根に合わせてくる力がすごい。前哨戦の出雲や全日本、各ハーフマラソンのレースで結果を残せていなくても、箱根にはバシッと10人がそろって優勝してしまう。そんな爆発力があります。もしかしたら今回はチーム的に納得いっていないところがあるのかな......。とはいえ、絶対に優勝争いにからんでくると思います。

遠藤 そうですね。青学大も駒大と同じように層が厚い。11月のMARCH対抗戦では自己ベスト率が圧倒的に高かった。あの日は寒くて、体が動かない選手も多かったのですが、そんななかでも、どんどん自己ベストを出していました。原晋監督もおっしゃっていましたが、4年前にも出雲5位、全日本2位ときて、箱根で優勝しています。箱根が近くにつれてどんどん調子が上がっているんだと思います。

大塩 駒大は三冠と連覇がかかっています。2年前は青学大に連覇を阻止されました。駒大の4連覇はだいぶ昔のことになってしまったので、今度こそ連覇をしたい。何連勝もするような、ずっと強い時代が来るように、中大、青学大に勝ちにいかないと!

遠藤 中大も負けません!


後編<箱根駅伝の駒澤大と中央大の区間オーダー&総合順位上位5校を両大学の学生記者が予想 2区は鈴木芽吹vs吉居大和となるか>を読む


【プロフィール】
大塩希美 おおしお・のぞみ 
駒澤大学GMS学部2年、駒大スポーツ新聞・陸上班チーフ。2003年、長野県生まれ。高校時代に陸上部マネージャーを経験。地元・長野の同じ地区では山川拓馬選手が活躍していた。佐藤圭汰選手の進学を知って、駒大を受験。「箱根駅伝の優勝時にコマスポの存在を知って、駒大に合格したら入部すると決めていました」。趣味は旅行と食べ歩き。


遠藤 潤 えんどう・じゅん 
中央大学法学部1年、中大スポーツ・陸上担当記者。2003年、埼玉県生まれ。中学・高校で陸上部に所属。高校時代は競歩で活躍したが、全国大会には届かなかった。「自分の力では全国で戦えませんでしたが、大学でも陸上に携わりたいと思い入部しました。選手が輝いている姿を伝えて感動や驚きを与えられたら」。趣味は、野球観戦、乃木坂46のライブ。

プロフィール

  • 和田悟志

    和田悟志 (わだ・さとし)

    1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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