箱根駅伝で駒澤大の課題は「中間層の活躍」 駒大スポーツ新聞・大学生記者が独自取材をもとに分析 (3ページ目)

  • 中西真雪(コマスポ)●取材・文 text by Nakanishi Mayuki
  • 大塩希美・梅川岳飛(ともにコマスポ)●撮影 photo by Oshio Nozomi, Umekawa Gakuto

【監督が初めて口にした「3冠」】

 ここまで挙げたポイントは、駒澤大だけでなくどこの大学にも当てはまること。このポイントを完璧に攻略したものが箱根での優勝を勝ちとるだろう。

 上尾ハーフのレース終了後、藤田監督には多くの報道陣が集まり合同取材のような形になった。その後、コマスポは独自に取材を行ない「箱根に向けて」という質問を投げかけたのだが、その時の藤田監督の表情が印象的だった。

 指揮官としての重圧を感じながらも、史上初の2年連続3冠に挑戦できることへの希望や闘争心が詰まった表情。

 今年度の初め、主将の鈴木から「2年連続3冠を目標にしてやりたい」と言われた時、藤田監督は部員にプレッシャーがかかることを危惧して「ひとつずつ。昨年度のチームに対する挑戦だぞ」と常に伝えてきた。

 ここまで2冠を達成し、残すは箱根のみ。

「これからはあえて口に出して『3冠』と言っていきたい」。初めて藤田監督の口から「3冠」という言葉を聞くことができた。

「ここまで来たらあとひとつだけなので、そこを全力でとりにいかなければいけないのが、今の駒澤大かなと。挑戦できるのも駒澤大しかない。このようなすばらしいことはない。結果はどうなるかわからないが、チャレンジすることが、今後、非常に大きな財産になっていくと思う。そこに関しては全力でとりに行きたい」

 すべての結果は1月3日、大手町のフィニッシュ地点で決まる。

プロフィール

  • 中西 真雪

    中西 真雪 (なかにし・まゆき)

    2003年、茨城県生まれ。中学時代はバスケットボール部、高校時代は陸上競技部に所属。高校2・3年の時の担任教師から文章力を評価されたことをきっかけに駒澤大学入学後、「駒大スポーツ新聞(コマスポ)」編集部に入部。コマスポでの担当は陸上・バスケットボールなど。大学2年の秋から1年間編集長を務めた。

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