箱根に戻ってきた中央学院大 エース吉田礼志の2区を軸に「小細工なし」の真っ向勝負でシード権を狙う (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • スポニチ/アフロ●写真

 こう話すように、6区には2022年に1年生ながら58分47秒で走って、区間4位になった工藤巧夢(3年)がいて、今回もチーム4位の1時間03分39秒で走っている。

「本戦になれば今回のような距離型の選手では勝負できないと思うので、始めからいけるような選手を長い距離に移行できるようにしていかなければいけない。今回は1万m28分台の選手を3人外しているので、彼らがどれだけ戻ってくるかだと思います」

 予選会に起用できなかったのは、安藤武留(3年/1万m28分57秒69でハーフマラソン1時間02分17秒)と堀田晟礼(3年/1万m28分45秒89)、稲美峻(1年/28分53秒53)だ。上級生2人は故障からの回復が間に合わず、稲美は夏の疲れが抜けきっていないということで起用を見送った。

 前々回に箱根を経験したのは吉田と工藤、伊藤の3名だけで他は未経験者という挑戦になるが、今回走れなかった28分台の3名が加われば、吉田も2区での堅実な走りが期待できるだけに、シード権を狙えるしたたかな戦略を練ることができる。

 川崎監督は、「もうベテラン監督と言われる年齢になったから、小細工をしてもしょうがないので、思いきったことができるように頑張ります」と、笑みを浮かべた。

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