子どもに夢を!国枝選手のコーチ、丸山氏がジュニア大会を開催

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • MA SPORTS●写真 photo by MA SPORTS

盛りあげよう!東京パラリンピック2020(14)

 男女とも世界ランキング1位の選手を輩出するなど、国内選手のレベルが上がっている日本の車いすテニス界。社会的な知名度向上もあいまって、偉大な先輩たちの姿に憧れ、競技を始める子どもたちが増えているという。だが、障がいを持つ18歳以下のジュニアを対象にした車いすテニスの大会は、各地域のテニススクール主催など、数えるほどしかない。

大会を主催した丸山弘道コーチ(左)と、ボランティアで駆けつけた国枝慎吾選手大会を主催した丸山弘道コーチ(左)と、ボランティアで駆けつけた国枝慎吾選手 そこで、健常のジュニア選手や、パラリンピック2連覇中の国枝慎吾選手をはじめ、多くの車いすテニスプレーヤーを指導する丸山弘道コーチが『将来的に全国規模のトーナメントにつながるような大会を』と、「車いすテニスジュニア選手権大会」の開催を発案。3月15日、埼玉県川越市で、記念すべき第1回大会を開いた。当日は、主に関東の小学3年生から高校3年生までの男女15人が参加。時おり寒風が吹きつけるなか、元気にボールを追いかけた。

 15歳以上の部で優勝した田中愛美(まなみ)さんは、「普段は大人と練習しているので、同世代の人とプレーできて刺激を受けました」と話し、14歳以下の部を制した船水梓緒里(ふなみず しおり)さんは、「自分の欠点が分かるし、人のいいところを吸収できるので、こういうトーナメントは嬉しい」と大会開催を喜んだ。

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