藤澤五月のトレーナー・マムシ〇口子が明かすバキバキボディ化 カーリングが広背筋にいい影響 (3ページ目)

  • 武松佑季●取材・文 text by Takematsu Yuki
  • 松本 侑●撮影 photo by Matsumoto Yu

【約半年で体脂肪は20%台からひと桁】

ーーさて、コンテストでは藤澤選手は「オープン」と「ノービス」にエントリーしました。

「オープン」がもっともレベルが高く、「ノービス」はそのひとつ下のクラスになります。オープンはかなりレベルが高いので最初はノービスだけのエントリーで、本人もノービスでの優勝を目指していましたが、トレーニングを続けるうちにだんだん誰だかわからなくなるくらい体が変化していった(笑)。これならいけるかもと、あとからオープンにもエントリーしたんです。

ーーそしてオープンで2位、ノービスで3位。

 近年、コンテストのレベルは非常に上がっていますし、初出場、しかも本格的に始めて数カ月でトップ3に入るのは本当にすごいことだと思います。

 筋肉の質もハードに仕上がったし、もともと代謝がいいので体はかなりしぼれて、この短期間であそこまでなかなかもっていけませんよ。体重は2月から大会出場時の7月でマイナス10キロ、体脂肪率は20パーセント台から10パーセントを切るほどになっていました。

鍛え上げられた藤澤選手の肉体 写真提供/マムシ〇口子鍛え上げられた藤澤選手の肉体 写真提供/マムシ〇口子この記事に関連する写真を見るーーなぜ順位はレベルの高いオープンのほうが上だったのですか?

 エントリーのメンバーが違うのもありますが、どちらにコンディションを合わせるかで結果は変わってきます。通常、ステージに上がる前にパンプアップをしたり塩分をとって筋肉を張らせるんです。でも、その状態は持続せずに何時間かたつと、体がぼやけてしまうし、とくに女性の体はむくみやすい。

 だからオープンに照準を合わせたさっちゃんは、その3時間前にスタートするノービスにはそのまま出場してもらって、オープンのステージ前にパンプアップをやってもらいました。

 そのおかげで、ノービスでは「しぼりすぎ」という審査員から評価がけっこうありましたが、オープンでは客席にいた私からでも見え方が全然違った。だから2位をとれたんだと思います。

ーーそういうことだったんですね。奥深い競技です。

 ただ、ボディメイクはトレーニング歴や経験値も重要なので、そのあたりが優勝者に及ばなかったところでした。

ーー今後も藤澤選手はコンテストに出場するのでしょうか?

 詳しくはわかりませんが、今はオリンピックを控えているので、しばらくはカーリングに集中するみたいです。

ーーそれにしても、「さっちゃん」呼びとは仲のよさが伺えます。もともと面識があったんですか?

 いえ、もともと面識はありませんよ。今年2月に急に私のインスタグラムにDM(ダイレクト・メッセージ)がきて、それからの付き合いです。

ーーそうだったんですね。ということで、後編では藤澤選手の肉体をつくりあげたマムシ〇さんの正体に迫っていきます。

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後編<藤澤五月をムキムキ化したトレーナー・マムシ〇口子の正体 劇団員時代の習慣が今に活きている>を読む



【プロフィール】
マムシ〇口子 まむしまる・くちこ 
フィットネストレーナー。専門学校卒業後、芸能プロダクション「YORO's(よろず)」に所属。劇団員、絵本読み聞かせのストリートパフォーマーとして活動したのち、2020年から本格的にトレーニングをスタート。「FWJ Beef Sasaki Japan Classic」161センチ未満の部で優勝。「MOLA CUP」で筋肉美を披露したカーリング日本代表の藤澤五月選手の筋力トレーニングをサポート。

プロフィール

  • 武松佑季

    武松佑季 (たけまつ・ゆうき)

    雑誌ライター。1985年、神奈川県秦野市生まれ。編集プロダクションを経てフリーランスに。インタビュー記事を中心に各メディアに寄稿。東京ヤクルトファン。サウナー見習い。

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