ファン投票上位者が集う2レースが間近 児玉碧衣は「ガールズケイリンを盛り上げているのは我々」と日本代表選手に闘志むき出し (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuda Kenji、Ikeda Seitaro

【児玉がライバル意識を燃やす】

 ここ数カ月の成績で言うと、5月のガールズケイリンコレクション2023平塚ステージと7月のガールズケイリンフェスティバル2023の2つの特別レースを制した久米と、初のGⅠ開催となった6月のパールカップを制した児玉が優勝候補に挙げられる。

 しかしこの3つの特別レースに参加していなかったナショナルチーム所属の佐藤、太田の参戦が、今回のレースの最も大きな焦点となる。

 ちなみに昨年のレースでは、この佐藤と太田、そして児玉がレースを盛り上げた。最終周回で太田が前に出て後続を引き離しにかかるが、児玉が第4コーナーあたりで先頭に立った。しかし最後のホームストレッチで佐藤が児玉を抜き去り、1車身の差をつけて優勝している。このイメージを持つ佐藤は「今年も優勝して二連覇したい」と意気込む。

 一方で、心穏やかでないのが、児玉だ。「ナショナルチームの選手には負けられない」と対抗心を燃やす。さらに「ガールズケイリンを一年間盛り上げているのは我々なので、みんな口には出さないかもしれないですが、私が一番ナショナルチームを意識していると思う」とむき出しと言えるほどのライバル意識を持つ。

 そのナショナルチームは8月9日(水)までイギリス・グラスゴーで世界選手権に出場している。今シーズンはここに照準を合わせて最大限の調整をして臨んでいるため、選手にとっては、ガールズドリームレースはひと段落着いた後のレースとなる。佐藤は「体調はよさそうですけど、世界選手権が終わったらオフをとって自転車に乗らない期間を作る予定なので......」と一抹の不安を抱く。

 それでも佐藤は「ケイリンはなんだかんだ言って気合ですから、ファンの期待には応えたいと思う」と1着を譲るつもりはない。

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