引退→現役復帰の共通点を持つ飛込・馬淵優佳とエアロ・北爪凜々 離れて感じたかっこよさと「これしかないと気づいた」自分 (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • 石川高央●撮影 photo by Ishikawa Takao

―― 現在はお二人ともそれぞれの目標に向かって競技を続けていますが、どんな選手になりたいと思いますか。

北爪 私には大会前に自分の気持ちを盛り上げるための動画があるんです。もう引退してしまったブラジルのマルセラ・ロペス(09年ワールドゲームズ女王)という選手の動画なんですが、その選手の演技を見て気持ちを高めています。私も選手たちが大会に向かって気持ちを盛り上げたい時に、私の動画を見てもらえるような選手になれたらいいなと思います。

馬淵 私は今、ただただ飛込が好きで、競技に復帰したので、人に影響を与えるためとは考えていません。ですが、引退して2人の子どもを産んで復帰する選手はまだ少ないので、挑戦する勇気がない方や、子どもがいるから一歩を踏み出せないという人が、私を見てやってみようとか、前向きな気持ちになってくれたらうれしいなと思いますね。

●対談後編:馬淵優佳が「いい筋肉がついていてすごくいい」と北爪凜々のスタイルを絶賛 「飛込選手は結構おしりとかムキムキ」>>

【Profile】

馬淵優佳(まぶち・ゆか)
1995年2月5日生まれ、兵庫県出身。3歳から競技を始め、2009年に東アジア大会3メートル飛板飛込で銅メダルを獲得。2011年に世界選手権代表選考会の3メートル飛板飛込で優勝をし、世界選手権に初出場。2017年、22歳で競泳日本代表の瀬戸大也と結婚して引退。2018年に第1子、2020年に第2子を出産し、2021年、26歳の時に競技復帰を決断。2022年8月、日本選手権の1メートル飛板飛込で優勝、3メートル飛板飛込で4位、3メートルシンクロ飛板飛込で2位となる。2023年4月の翼ジャパンダイビングカップ兼国際大会派遣選手選考会の3メートルシンクロ飛板飛込で優勝した。

北爪凜々(きたづめ・りり)
1998年2月21日生まれ、群馬県出身。幼少の頃からエアロビクスをやりはじめ、小学1年からエアロビック競技に励む。ユース年代から国内外で数々のタイトルを獲得し、15歳の時にユースの世界選手権で優勝を果たす。2017年スズキワールドカップでシニア女子シングル優勝。同年アジア選手権を日本人として初制覇。2018年にスズキジャパンカップの女子シングルで4連覇し、同年世界選手権で初優勝に輝く。2019年春に引退し、アシスタントコーチとして指導にあたるが、2021年に現役に復帰。2023年4月のスズキワールドカップの女子シングル、ミックスペアで優勝した。

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