13歳の日系スケートボーダー、アリサ・トゥルー(豪)にパリ五輪で活躍の予感...開心那ら日本選手から刺激「負けないくらい練習を」 (4ページ目)

  • 門脇正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo 神谷年寿●動画撮影 movie by Kamiya Toshihisa

●パリ、ロサンゼルス、ブリスベン...五輪3大会出場が目標

ーー直近の大きな目標は、来年のパリ五輪ということになりますか?

 まずはパリ五輪に出場して、さらに競技を続けて、その次のロサンゼルス五輪、次の次の地元オーストラリアでのブリスベン五輪と、3大会連続で出場したいです。

ーー最終的に目指すのは金メダルになりますか?

 もし五輪で金メダルを獲れたら、スケートボード人生で最高にハッピーな日って思うかなと。それでスケートボードの競技で完全燃焼したら、今度はコーチになって、いろんな選手たちを指導していきたいです。

この記事に関連する写真を見るーー最後に、スケートボードファンたちに、愛理沙選手が一番見てもらいたいのはどんなところになりますか?

 やっぱり、得意の「540マックツイスト」になります。初めてできた時の高揚感がすごかったのを今でも忘れられないですし、これが私の持ち味だと思っていますので、みんなに見てもらえたらうれしいです。

* * *

 インタビュー後、トゥルー選手は「X Games Chiba 2023」に出場。東京五輪銀メダリストの開心那選手をはじめとする15選手が参加するなか、トゥルー選手は得意技の「540マックツイスト」を見事に成功させる。4位で予選を通過。翌日に予定されていた決勝は雨のため中止となり、予選順位が最終順位として確定した。

 トゥルー選手は5月12日の予選当日が誕生日で13歳に。誕生日を自ら祝った今大会の4位という順位は、1位になった開選手との、パリ五輪での熱い対決を、今から予感させる結果だった。

この記事に関連する写真を見る【プロフィール】
Arisa Trew アリサ・トゥルー 
2010年5月12日生まれ。オーストラリア・ゴールドコースト出身。母は日本人、父はオーストラリア人。スケートボード・パークでオーストラリアの五輪強化選手として、2024年パリ五輪出場を目指す。得意技は「540」と呼ばれるトリック。現在3種類の「540」の技を駆使するが、特に「540マックツイスト」の迫力と美しさに定評がある。好きな日本の食べ物は、餅、アイスクリーム、たい焼き。「永谷園」のお茶漬けは海外に遠征する時は忘れずに持っていく。スケートボードだけでなくサーフィンも得意の「二刀流」選手。

プロフィール

  • 門脇正法

    門脇正法 (かどわき・まさのり)

    マンガ原作者、スポーツライター。1967年、埼玉県生まれ。日本女子体育大学大学院スポーツ科学研究科修士課程修了。アニメ『ドラゴンボールZ』の脚本家である小山高生氏からシナリオを学び、マンガ原作者デビュー。特にスポーツアスリートの実録マンガを得意としており、『世界再戦ー松坂大輔物語ー』(集英社/少年ジャンプ)、『好敵手ー室伏広治物語ー』(同)、『闘球「元」日本代表ー福岡堅樹物語ー』(集英社/ヤングジャンプ)の原作を担当。現在はマンガの原作だけでなく、「少年ジャンプ」のスポーツ記事特集『ジャンスタ』を中心に、『webスポルティーバ』の「文武両道の裏側」など、スポーツライターとしても活躍中。著書に『バクマン。勝利学』『少年ジャンプ勝利学』(ともに集英社インターナショナル)などがある。

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