「山が好きな人の "アジト"を作りたい」会社員兼登山YouTuberやまくっく・やぎちゃんが抱く、動画配信の先にある夢 (2ページ目)

  • スポルティーバ編集部●取材・文 text by Sportiva
  • 岡庭璃子●撮影 photo by Okaniwa Rico

この記事に関連する写真を見るーーワンダーフォーゲル部の活動はいかがでしたか?

 部活はなかなかキツかったです。普段の練習は重いザックを背負ってキャンパス付近の丘を歩く......とか。周りの大学生がわちゃわちゃと楽しそうに過ごしているのを横目に歩くんです。私は楽しかったけど、20〜30人いた同期の女子は次々にやめてしまい1年後には私ともうひとりだけになってしまって。最初はみんなたこ焼きにつられたんだろうなー(笑)。部員が少なくなってしまったので、部活以外で気の合う友達を誘って山へ行くこともけっこうありましたね。

ーー登山にのめり込んでいくきっかけが何かあったんですか?

 八ヶ岳主峰の赤岳(2899m)、横岳(2830m)、硫黄岳(2760m)を縦走する1泊2日のコースを歩いた時です。それまでは日帰りの登山ばかりだったけど、その時に初めて山小屋に宿泊して夕日と朝日を両方見て、すごく素敵だったんです。あと山小屋の食事が美味しいバイキングだったんですよ。山の上でバイキングが食べられるなんて!と感動しました。

 他に印象的に残っているのは、20歳くらいの時、海から富士山へ登ったことです。友達5人で2泊3日の行程でした。富士山は標高3776mですが、私たちは田子の浦(静岡)の海に少し入ったところからスタートしたので、3777mを登ったというわけです。7が並んで縁起がいい(笑)。

ーーその後、社会人になってますます本格的に登山を?

 それが一時遠ざかってしまいました。お肉が大好きなので新卒で食品会社に入社したのですが、広島へ配属になったうえ、なかなか連休が取れずに山へ行けず......。というわけで、今働いている会社に転職し、最初は東京に配属されました。さぁ山へ!と思ったのですが、周囲に登山をする仲間が少なかったり、休みが合わなかったりでなかなか行けない。ひとりで山へ行ったら猿に遭遇して怖かったり......。そこで、登山サークルを立ち上げたんです。

ーーどんな登山サークルだったんですか?

 インターネットでメンバーを募って、20〜30代のメンバーが20人以上集まりました。私は、絶対に山頂にこだわるという山登りではなく、山ごはんを作ったり、麓の温泉やグルメを楽しむような登山が好きなので、そういうのが好きな仲間を募集しました。

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