悲願達成の「舞台裏」。LS北見がカーリング日本一に輝いた理由 (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●文・撮影 text&photo by Takeda Soichiro

 そんな力強いスイーピングを可能にしたのは、オフアイスでのハードなトレーニングの賜物でもあった。そのトレーニング量は、今春中部電力から移籍してきた藤澤が、LS北見に合流して「本当にこんなに練習するの?」と驚愕したほどだ。さらにそのメニューを毎日、集中して消化していくメンバーの姿にも、藤澤はかつてない衝撃を受けたという。

「体幹からアウター(マッスル)、ランニングまで、淡々とこなしていくチームメイトに刺激を受けて、私もがんばりました」(藤澤)

 過去に日本選手権4連覇を果たした中部電力の主戦であった藤澤が悲鳴を上げるほどのトレーニングをLS北見はこなしてきた。日本一に上り詰めた大きな理由が、そこにあることは明らかだ。

 今回の優勝でLS北見は、3月の世界選手権(カナダ・スウィフトカレント)、11月のPACC(中国・北京)、来年2月に開催されるアジア冬季競技大会(札幌)の出場権を獲得した。そして、来年の日本選手権で連覇を果たすと、日本が五輪出場権を獲得した場合、2018年平昌五輪(韓国)の日本代表チームとして内定される。

 しかし、LS北見に慢心はない。鈴木が語る。

「今大会で、また新しい課題も見えた。今後に向けて、しっかりと練習して(各大会で結果を出す)準備を重ねていきたい」

 夢の舞台へ――。再びハードなトレーニングを重ねていくLS北見の、新たな挑戦が始まる。

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