シャトルに夢を乗せて。アジアパラから始まる22歳の挑戦 (2ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

 予選のグループリーグでは、いきなり中国選手と当たりストレート負け。

「緊張してしまった。自分がミスをして負けてしまった」と唇を噛んだ。その反省から、「挑戦者の気持ちで臨んだ」という2戦目では、タイの選手を破って1勝1敗とし、決勝トーナメント進出を決めた。

 そして21日の準々決勝で、やはり初対決の中国のCheng Hefangと対戦。第1ゲームを18対21で落とした豊田は、第2ゲームでは落ち着きを取り戻し中盤までリードする。だが、豊田のレシーブがネットにかかり、12対12となったあたりから形勢が逆転。前後左右に多彩なショットでゆさぶられると、豊田にミスが出始め、最後までペースを取り戻すことができず、ストレート負け。

「競った時に負けないという強い気持ちが大事なのに、最後は点差が開いて弱気になってしまった。本当に悔しいです」と、メンタルの崩れを反省する豊田。この結果にはとうてい納得いかないが、「今の世界のレベル、自分の今の実力を知ることができた。これをバネにして鍛え直します」と話し、この貴重な経験を今後の糧とすることを誓った。

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