「曲に体の細胞が全部反応している!」高橋大輔の演技に長光歌子が感じた才能とは (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki

【細胞が勝手に反応する即興性】

ーートップアスリートは、「模倣がうまい」と言われます。たとえば、世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシはひと目で技をコピーし、いつの間にか自分に取り込んでいました。高橋大輔さんも振付師が伝えたことを瞬時に理解し、それを表現する即興性が高い選手だったと聞きます。

長光歌子(以下同) ダンサーさんたちもそうなんでしょうけど、大輔も踊りの形をとるのがすごく早くて、見たらすぐに動けるという才能があったと思います。そこは並外れていましたね。だからこそ、プログラムをつくるのも早いんですよ。それに合わせて、振付師さんたちもすごく難しいことをやらせようとして(笑)。でも、大輔は何回転んでも、圧倒的早さで身につけていました。

ーー直感的、本能的な異能ですね?

 多くの人は見て聞いて、それから体を動かそうってするじゃないですか? 大輔はもっと感覚的っていうか、(曲を伝えた時に)細胞が勝手に反応するようなところがある気がしました。

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