本田真凜、世界選手権でりくりゅうペアに注目 アイスダンスの練習にのめり込んだ経験も語る (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

【じつはアイスダンスに挑戦していた】

ーーアイスダンスは、かなだい(村元哉中&高橋大輔)で注目度が上がりました。本田さんもスケーティングが評価されていただけに......。

 じつは私、アイスダンスを練習していたことがあります。2021年1月から5月くらいまでやっていて。靴もアイスダンスの靴にして練習したんですが、本当に本当に難しかったです。靴が違うと、まったく別の競技をしているんじゃないかという乗り心地でした。

(アイスダンスの靴は)すごくエッジが短くて、不安定。慣れてきたらスケーティングはこっちのほうがやりやすいと感じるようになったんですが......ふたりでひとつの動きをミリ単位で合わせるのはアイスダンスならではですね。

 たとえばスピンも、シングルでは軸が自分の身体の真ん中にあるんですが、ダンスではふたりの真ん中が軸になるんです。だから、乗り方が全然違う感じです。エッジの傾け方もそうですし、重心も常にまっすぐではないので、シングルとはまったく別だと思いました。でも、同時に、とてもおもしろい競技だと感じました。

ーーシングルからの転向も考えていたんですか?

 一回やってみたいな、と思っていたので取り組むようになって、のめり込んでいました。いろんな方に『アイスダンスやらないの?』と言ってもらっていたのもあって、始めたんですけど......パートナーが必要な競技ですし、練習拠点の問題もあって。私は当時大学に入ったばかりで、ずっと海外へ行くのも難しい時期だったということもあります。パートナーを選ぶとなると、兼ね合いは難しく、アイスダンスは解散したりするカップルもいるので......。そうした難しい面もある競技ですけど、だからこそ奥が深くて楽しいと思います。

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