【姉妹対談】本田真凜の「ワンピース」ビビの演技に望結が号泣...「お姉ちゃんと宇野昌磨選手だからこそのラストシーン」 (3ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【広がったフィギュアスケートの可能性】

ーー今回のような2.5次元のアイスショーの可能性はどう感じていますか?

真凜 出演者のみんな興味津々で、いろんな話をしています。「この作品もできるんじゃない?」とか「『ワンピース』なら◯◯編もできるんじゃない?」とか。

望結 配役まで考えてね(笑)。

真凜 「空島編をやりたいよね」とか、本当に楽しいよね。

望結 うん! フィギュアスケートの可能性が広がるよね。氷の上でできないことはないかもしれない、という感覚を味わっています。

『ワンピース・オン・アイス』名古屋公演 ⒸO/S・F・T OPOI2023『ワンピース・オン・アイス』名古屋公演 ⒸO/S・F・T OPOI2023この記事に関連する写真を見るーー今回の経験は今後どう活きてくると思いますか?

真凜 横浜と名古屋の公演の間に、自分の競技プログラムの振り付けを宮本賢二先生(※『ワンピース・オン・アイス』振り付け担当)にしていただいて。歌詞が入っている曲で、自然と歌詞を歌いながら滑っていたんです。

 そしたら賢二先生が感極まって「ビビを思い出した。ちょっと待って」って(笑)。それくらい身についているというか。自然とスケートをしながら声や歌詞を口ずさめるようになっているんだなと感じました。

望結 これだけ大人数で何かをしようとすると、みんなのやる気がそろわないと苦戦する部分が出てくると思うんです。そのやる気のラインは簡単に上げられるものではないと感じていましたが、今回の『ワンピース・オン・アイス』では全体的にモチベーションが高く、どんどん熱気を帯びていきました。

 一人ひとりの「やるぞ」という意識があればどんなことにだってできるんじゃないかと思いました。

真凜 ルフィ(宇野)が全体のやる気のレベルを一気に上げてくれたなと私はすごく感じていて。ルフィはお稽古期間に他のアイスショーに参加していたんですけど、その間も、お稽古の場所が遠かったのに時間さえあれば絶対に来てみんなと練習をひととおりして、そのあとすぐにアイスショー本番に向かっていました。

 ルフィはどんどん(演技が)上達して常に120%で演技をする。それをみんなが見て、全体のレベルがどんどん上がっていったなと思いました。

ーー他のキャストの皆さんも口をそろえてそうおっしゃっていました。では、今お互いにかけたい言葉はありますか?

真凜 ナミは、望結自身が氷の上で表せているのはすごく実感しました。

望結 ビビは強い王女なんだけど、どこか儚く消えてしまいそうなオーラを放っていると感じていて、まさにお姉ちゃんがビビだと思います。意志の強さはあるんだけどみんなが守りたくなるような、そんな独特の雰囲気を出せるのはお姉ちゃんじゃないとできないなと思いました。

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【プロフィール】
本田真凜 ほんだ・まりん 
フィギュアスケーター。2001年8月21日、京都府生まれ。2歳からフィギュアスケートを始め、ノービス時代から国際大会に出場。ジュニアに参戦した2015−2016シーズンには世界ジュニア選手権で優勝。翌2016−2017シーズンは世界ジュニアで2位、シニア選手に相手に全日本選手権でも4位に入る。シニアに転向後、全日本選手権やグランプリシリーズなど国内外の大会に出場。JALスケートクラブ所属。明治大学在学中。


本田望結 ほんだ・みゆ 
俳優、フィギュアスケーター。2004年6月1日生まれ。京都府出身。4歳で芸能界デビューし、ドラマ、CM、映画などに多数出演。フィギュアスケートでは、2018年全日本ジュニア選手権や西日本ジュニア選手権などに出場。『ワンピース・オン・アイス』では、姉・本田真凜(ビビ役)とも共演。


『ワンピース・オン・アイス〜エピソード・オブ・アラバスタ〜』 
アニメ『ワンピース』が史上初のアイスショー化。日本屈指のスケーターが集結し、アニメの声優たちのセリフに合わせ、フィギュアスケートならではのスピード感、躍動感で『ワンピース』の世界を表現。光やプロジェクションマッピングの演出によるスペクタクルなアイスショー。8月11〜13日(横浜)、9月2〜3日(名古屋)の全国2カ所で全10回公演。9月17日までABEMAで見逃し配信中。

プロフィール

  • 山本夢子

    山本夢子 (やまもと・ゆめこ)

    スポーツライター。青森県八戸市出身。5歳からフィギュアスケートを習い始め、高校卒業まで選手として各大会に参加。その後、渡米し大学を卒業、就職。帰国後は、コピーライターとして広告制作に携わる。2005年からフリーランス。現在はライターとしてフィギュアスケートの専門誌を中心に執筆中。

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