髙橋大輔&村元哉中が進む曲がりくねった道。全日本の経験を次に活かす (5ページ目)
「NHK杯と比べたら、魅せるという面では進歩したかなというのはありますね。経験を積んで、表現できるようになってきているのかなと思います。何より、哉中ちゃんとお互いを感じ合えるようになったのが収穫ですね」
髙橋は明るい声で言った。アイスダンサーとして、気持ちが通じ合った手応えか。ふたりの距離は、明らかに縮まっていた。瞠目(どうもく)すべき進化だ。
「日本でもっとアイスダンスが盛んになるように」
カップル結成の会見で村元は語っていたが、今回の全日本ほどアイスダンスに注目が集まったことはないだろう。人々の熱は競技の水準も向上させる。それは再びファンに返って、競技者との呼吸になるのだ。
ふたりは、これからも真っ直ぐな道を行かない。曲がりくねった道を行く。
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