髙橋大輔&村元哉中が進む曲がりくねった道。全日本の経験を次に活かす (4ページ目)
「リズム、フリーを通して、大ちゃんが100%でサポートして、守ってくれて、感謝しています」
村元はそう言って言葉を継いだ。
「課題はまだまだたくさんあります。どっちがどうというわけではなくて、アイスダンスはふたりでひとつなので。練習で出せても、本番で出せないとか、ユニゾンは時間がかかるし、リフトはもう少し安定できるかなと思っています」
改善を続けるだけだ。
フリーダンス前夜、マリーナ・ズエワコーチから村元に電話がかかってきたという。
「やるしかないんだから、自分たちを信じて皆さんに演技を披露するの! すばらしいゴールにたどり着くには、真っ直ぐな道はありません。全部、ぐねぐねと曲がっているの。きれいで真っ直ぐな道は、地獄にしか辿り着かないのよ」
それは、四苦八苦するふたりへ最高の励ましになった。乗り越えるべきものを乗り越えなければ、どこにもたどり着けない。挑戦者はひとつになって、初めての全日本を乗り越えたのだ。
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