GPファイナル2位の宮原知子。
ロシア勢に勝つために必要なこと

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 今回のグランプリ(GP)ファイナルでは、シニア女子、ジュニア女子、ともに日本対ロシアの勢力争いが繰り広げられた。

 シニアではジュニアからデビューしたばかりのエフゲニア・メドベデワが初出場初優勝の快挙を見せ、ジュニアでもロシアのホープ、ポリーナ・ツルスカヤが優勝を飾った。日本勢はタイトルこそ取れなかったが、シニアでは全日本女王の宮原知子が気を吐いてSP4位から総合2位に食い込み、ジュニアではSP3位の本田真凜が粘りの演技を見せて総合3位に入った。

初出場のGPファイナルで総合2位となった宮原知子初出場のGPファイナルで総合2位となった宮原知子 これまでもしのぎを削ってきた両国だが、ここ最近はソチ五輪前から強化を図ってきたロシア勢の勢いが止まらない。10代の才能あふれる逸材を続々と輩出しているロシアに対し、日本も奮闘しているが、少々押され気味なところは否めない。

 特にシニアでは浅田真央が休養していた昨季から今季にかけてロシア勢が席巻しており、GPファイナルでは2連勝。今季のGPシリーズでは、6戦中5戦でロシア勢が表彰台の一角を占めた(うちスケートアメリカとロシア杯を制覇)。一方で、日本勢が表彰台に上ったのは4戦だった(うち中国杯とNHK杯を制覇)。

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