「試合を壊してしまうので絶対にダメ!」世紀の一戦でラウンドガールを務めた高橋凛が衣装を着る際に気をつけていること (2ページ目)

  • 吉川由希子●取材・文 text by Yoshikawa Yukiko
  • photo by Sano Takashi

【「世紀の一戦」涙の反響】

――そして高橋さんといえば、2022年にRISEのラウンドガール『R-1SE Force(ライズフォース)』として「那須川天心VS武尊」を盛り上げたことも大きな話題になりました。もともと格闘技には興味があったのでしょうか?

「見るのは好きだったんですけど、断片的に試合を追うだけで、大会を通してとか特定の団体の試合を毎月見に行くほどではなかったんです。でも、RISEのラウンドガールをさせていただいて3年目に入った今は、選手のお名前も特徴も全部覚えているので、たとえば"1年前の試合で悔しい思いをされているから今回は絶対勝ってほしい!"みたいな思い入れがどんどん強くなってきて、以前よりも格闘技をさらに楽しんで見られるようになりました」

ラウンドガールのコスチュームを着てポーズラウンドガールのコスチュームを着てポーズこの記事に関連する写真を見る

――間近で見る試合や格闘家のみなさんは、やはり迫力がありますか?

「毎大会そうなんですけど、命をかけて戦っている姿は本当にカッコいいなと思いますし、尊敬の念でいっぱいです。一緒にラウンドガールをやっているメンバーの中に宮原華音ちゃんっていう子がいて、彼女は自らキックボクシングの試合に出て、KO勝利をおさめたんです。試合前の厳しい減量やプレッシャーと戦う姿を間近で見ていて、選手のみなさんがそういう責任とか重圧と常に戦っているんだと改めて思うと、よりすごさを感じました」

――「那須川天心VS武尊」を振り返って、印象に残っていることを教えてください。

「『THE MATCH 2022』はK-1とRISEの初の対抗戦で、那須川天心さんと武尊さんの試合はもちろん世紀の一戦としてものすごく注目されていたんですけど、そのほかも"今まで見たかったけど見られなかった対戦が実現するんだ!"って感動する試合ばかりで、全体を通して歴史に残る素晴らしい大会だったなと思います。その瞬間にまさか自分が立ち会えるとは思ってもみなかったので、心からうれしかったですね。孫の代まで自慢したいくらいです(笑)』

――試合後、那須川選手のスピーチ時に見せた"高橋さんの涙"も話題になりましたね。その後、反響の大きさなどを感じることはありましたか?

「天心さんと武尊さんの試合のラウンドガールということでバラエティー番組に呼んでいただいたり、グラビアでもそういう紹介の仕方をしていただいたり、反響の大きさはいろいろな場面で感じたんですけど、いちばん変わったなと思うのは、街で声をかけられる回数が増えたことです。"試合見に行きました!"とか"映像で見てました"とか......。前の職場の方たちからもたくさん連絡が来て、ありがたかったですね。選手のみなさんがいなかったら私たちラウンドガールというお仕事は存在しないので、関係者の方々も含めて、素敵な興行を打ってくださったことに感謝しています」

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