「新幹線プロレス」の次は、渋谷のスクランブル交差点!?  高木三四郎が明かす実現までの裏側「動画や画像でのプレゼンから始めた」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko

――試合が止まったら止まったで、面白い気もします!

「マンガの『キン肉マン』の中で、新幹線の前に子犬がいて、それを助けるためにテリーマンが新幹線を止めるという描写があったんですけど、それを言ってくるファンの人がけっこういましたね。あと『ブレット・トレイン』という新幹線を題材にしたブラット・ピット主演の映画が、2022年に公開されてたんですよ。新幹線の中でめちゃくちゃやってる映画なんですけど、海外の人はみんな『ブレット・トレイン・レスリングだ!』という反応でした。

 あと今、『地下鉄サーフィン』というのがニューヨークとかで問題になってるんですよ。走行中の電車の上に一般人が乗って、SNSに動画をアップするっていう。実際、亡くなられている方もいて大問題になってる。それと比較する人はすごく多かったです。新幹線から飛び出てやってほしい、みたいな。いやいや、ちょっと待てよと。時速285kmあるから、外に出るわけないじゃんって(笑)」

新幹線プロレスについて語った高木氏 photo by 林ユバ新幹線プロレスについて語った高木氏 photo by 林ユバこの記事に関連する写真を見る――みなさん、想像力が豊かですね(笑)。

「それだけ想像力を搔き立てたという点では、発表した段階で成功は約束されたようなものでした」

――バズり方として、好意的なものばかりでしたか? アンチの意見は?

「少なかったですけど、ありましたよ。発表の段階で『号車をレンタルして貸し切ってやる』とちゃんと伝えたつもりですし、報道でもそう言っているのに、みんなそこに結びつけないんですよね。『乗ってる人は大迷惑じゃないか』とか、『補償はどうするんだ』みたいな意見はありました」

――新幹線にこだわった理由は?

「路上プロレスって、そこらへんでやる分にはただの場外乱闘の延長にしかならないんです。2017年6月に東京ドームでやった路上プロレスが、自分の中では一番手応えがあって。そこで、路上プロレスって、やる場所がすごく大きなウエイトを占めるということに気づいたんですよ。その場所が有名であればあるほど、インパクトを与える。東京ドームの時の拡散具合がすごかったので、誰もが知っている場所でやる必要性があると思ったんです」

――新幹線なら、誰もが知っていますよね。

「そうなんです。日本人なら誰でも知ってるし、新幹線は世界初の高速鉄道だから世界中の人も知っている。それで、どうしても新幹線でやりたかったんです」

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